リクエストの空間A

□パンドラの箱
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激しく首を横に振り拒絶するルキ。
パサパサと髪がシーツに当たり、白と黒のコントラストが綺麗だと思った。
隠してるつもりだろうけど、あんたも俺と同じ想いなんじゃないの?
嫌いな奴に、あんた程の男が簡単に股開かないだろ。
ここまでやられて泣き声も抵抗もないとかさ……

「俺の事好きなくせに、強情……はッ、ッあー、イきそ……」

「ッ、はぁ、ぁ……シュ、ウ……!」

ほんと、反則だろ。
そんな甘く掠れた声で名前なんて呼ばれたら……
もっと啼かせて苛めたくなる。
あんたが隠し切ろうとすてる物、壊したくなる。

「は、はッ、イく……ッ……」

「ッ……はぁ、はぁ……ナ、カ出て……」

腰を奥まで叩きつけ、ルキのナカに欲を吐き出す。
出される感覚とローターの快感にルキの身体は痙攣を起こしたように震えていた。
目にかかった前髪を退かせば、虚ろな目をした瞳を覗かせる。
オニキスのような瞳は揺れ、焦点が合っていない。
よっぽどの快楽なんだろうな。
感度が高過ぎれば、イき地獄も当然だ。

「は、はッ……も、やめ……と、めろ……」

「……嫌だ。」

「ッーーーーー!!」

溢れんばかりの水がその漆黒の宝石を濡らしていく。
ローターのスイッチを切らず、そのまま俺も動き出す。
脚を持ちながら抜き差しを繰り返せば、奥に出したのが溢れ出しぐちゅぐちゅと卑猥な水音を立てる。
俺とルキの出した体液が混じり白く泡立つ様は異様な光景だと思う。
時に激しく時にゆっくりと緩急を付けて動く。
ギリギリまで抜けばルキのナカは離さないと言うように締め付ける。
抜かずにそのまま一気に奥まで突き上げれば!ナカは歓喜に満ち溢れ俺のを締め付けた。

「はッ、はぁ、回数重ねる度に、ナカ凄いんだけど?」

「ん、んッ……ッ、ッ……!!」

目を閉じ、唇を噛んで声を必死に押し殺す。
押し殺せてないくらいくぐもった声が漏れているのに気づいてないのか?
それに、そのくぐもった声が余計に俺を興奮させる。
縛られた手は成す術もなくただただシーツを掴み快楽を流そうとしていた。
あんたの綺麗な顔に傷は付くの嫌なんだけど……
例え自分の牙で唇を噛んで傷を付けるのは許さない。
傷を付けていいのは、俺だけだろ?

「唇、噛むなッ……ん、ッ……」

「ッ……!?ん、んぅ………ッふ、ァ、んんっ……!」

固く閉ざした唇に、キスを落とす。
あぁ、やっとキスが出来た。ずっと、ルキの唇を奪いたかった。
柔らかい唇に、最初は触れるだけで啄むようにキスを交わす。
唇を舐めて開くように無言の催促をそれば、そこはゆっくりと震わせながら花開く。
舌を滑り込ませれば、逃げるように奥に逃げたルキの舌を追いかけ絡め取る。

「ッ、はっ……んんっ……」

「んぅッ!ん、んっ!」

やめろと言うように舌を噛まれた。
だけど俺は構う事なくキスを続ける。
それに噛まれた方が都合がいい。
じわっと溢れた俺の血はルキの口内を満たしていく。
ヴァンパイアが、血に勝てる訳がない。
ましてこんな昂った行為中に受けた血だ。
本能が、身体が、本質的に欲しがる。

「ん、くッ……んん、んぅ……」

「はぁ……ははっ、イイ顔……」

俺の血を飲み込んだのを確認して暫く深いキスをする。
勿論、その間もナカを刺激しながら……
噛まれた傷が塞がってから唇を離せば、間に僅かに赤が混じった糸が伝う。
ルキの表情は快楽に溺れ切った女の顔のようになっていた。
虚ろな目は焦点が合ってなく、俺を見てるのかどこか違う所を見ているのか曖昧だ。
上に覆い被さるように前屈みになり、ルキの耳朶に舌を這わす。
そして……

「ルキ……」

「ッーーーーーー!?!?ァ、アッ……!!」

何かが弾けたように、ルキの口から嬌声に似た声が出た。
普段の低い声からは想像出来ない程の高く艶かしい声。
元々の少し掠れた声がいい味を出しているのか、ハスキーな喘ぎ声。
声を上げた瞬間、ナカはさっきと比べ物にならないくらい激しく収縮を繰り返す。
身体をズラして視線を下に下げれば、勃ち上がった自身からはビクビクと精液を溢れさせていた。

「くくっ、なに?俺の声そんなにいいの?」

囁くだけでイくとか、淫乱だな。
今までこんな極上品を俺は抱いてたのか……
いや、俺が開発して育てたのかそれとも、元々なのか……
にしてもこれは、暴いてはいけないパンドラの箱だったのかもしれないな。

「ッはぁ、締めすぎ……って言っても、もう聞こえてないか……」

「ひ、ァ、ッ……あ、アァ……!」

もう声を抑えると言う思考が消えてるのか、ルキは引っ切り無しに声を上げた。
イってる最中なのはナカの感覚で分かる。
何重にもイかせるように、俺は動きを止めなかった。
瞳に溜まった涙が溢れ、ルキの頬を濡らす様は美しいと言う表現が合ってるのかもしれない。
飲み切れない唾液も口の端を伝い、快楽に溺れ切っているのが分かる。

「は、ッ、ルキ……ナカ凄い、んだけど……ほら、もっとイけ、もっと声出せ……」

「ッアァ……!?ひぁ、ア、アッ……シュ、ゥ……やッ、は、なせ……!」

「ダメ……はぁ、ッそれに、ここ弄ったら……はぁッ、ははっ、凄いナカ締まってる。」

ビクビクと脈打つ自身を握り、激しく上下に扱きながら奥を突き上げる。
腰がベットから浮き上がり、ガクガクと痙攣を繰り返す。
やめさせようともがいてるが、手首を頭上で縛ってるからそれは叶わない。
ただされがまま、終わらない快楽絶頂がルキの全身を襲っていた。

「ア、アッ!ひッ、うぁ、ァッ、イく、イくからぁ……!」

「……イけば?ほら、イけッ……!」

「ッ、あぁああああああッーーーーーー!!」

ぐりっとルキの弱い場所を擦りあげながら奥を突けば、ルキは身体を仰け反らせイく。
絶頂の時の声は、比べ物にならないくらいそそられる。
俺の手の中で自身は白濁を吐き出し続け、俺の手とルキの腹を汚していく。
少し先端を弄れば、その刺激だけでルキの身体はビクつき、吐き出し切れてない精液が溢れる。
ルキは息を荒げ、焦点の合っていない瞳で天井を見つめていた。
休んでる所悪いんだけど、俺まだイってないんだよな。
まだ、イけるだろ?

「ひ、ぁ、ッ……はッ、も、いい……」

「あんただけイって終わりとか、ないだろ……俺がイくまで、付き合、えッ!」

「ッうあ!」

余韻に浸っているのを他所に、収縮を繰り返すナカを堪能するように動く。
ここだけまるで違う生き物みたいに俺のを食い千切ろうとする。
俺の手の中で硬さを取り戻していくルキ自身を緩く上下に扱きながら、激しくナカを犯していく。
イったばっかにこの刺激は強すぎるだろう。
ルキは呼吸を忘れたように、パクパクと口を動かしていた。

「ッ、ッは……!!」

「ちゃんろ息しろ……ッ……ぁ、気持ちよすぎ、あんたのナカ……」

ギリギリまで抜き、奥を突き上げる。
ゴリッとローターが先端に当たり、その振動と締め付けが相まって最高に気持ちがいい。
ふとローターの強さが弱である事を思い出し、空いている手でスイッチを取り出す。
それをルキの視界に入る所まで持っていき口角を上げて笑った。

「ルキ、これ何か分かるだろ?」

「ふ、ぁ、アッ……やッ、も、いい……やめッ……ッーーーーーーーー!!」

ルキの言葉を無視してローターの強さを上げていく。
ダイヤルが回り切らなくなったのを確認し、ベットに投げ捨てた。
これ、俺もヤバイな。長く保ちそうにない。
思いの外振動が強く当たり、ぞくぞくと快感が背筋を走る。
俺がこれなんだ。ルキは相当なんだろうな。

「あぁ、アッ!ひ、ァ、アッ、強ぃ……ぁ、ぐ、イく、イくッ!!」

「まだイくな……ッ……」

「ひッーーーー!?」

根元をぎゅっと掴めば、ルキは身体を仰け反らせ上擦った声を出す。
イきそうな所を止められたんだ。出したくて出したくて堪らないだろうな。
俺の手の中で精液を吐き出したいとビクビクと主張を繰り返す自身を、愛しく思う。

「シュ、ッ離せ……ひぁ、あぅ、やッ、め……あぁ、んっ!」

「俺も、そろそろッ……出る……は、ぁ、一緒に、イくぞ……」

動きを緩める事なく、自分がイくことだけを考えた
イくのをギリギリで止められて、ルキも苦しそうだしな。
ガクガクと身体を痙攣させ、悲鳴にも似た声を上げる。
涙をボロボロと流し、ルキは何か言いたそうに口を動かす。

「ひ、ァ、腕、解けッ……シュ、んァ、抱き着け、な、ァあっ……!」

「ッ、あんま煽るなよ……ッ……」

焦点の合っていない目で、必死に俺に訴える姿は煽る事にしかならない。
だけど、そんな可愛い事言われたら、本当に酷くしか出来ない。
ルキのお願いを了承し、縛っていたネクタイを解く。
そうすればルキは震える手で俺の首に腕を回ししがみついた。

「あ、アッ、シュウ、シュ、ゥ……ひぅ、早く、早くイけ……イきた、出した、ぃ……!」

「ッあんた、エロすぎ、だ……」

耳元に直にルキの甘い声が響く。
俺の中に深く染み渡り、快感が増す。
視界にルキの首筋が目に入り、唇を落として牙を軽く当てる。

「ひッ、やめ、シュウ!それはッ、ぁ、ん、今は、ダメだッ……そんな事したら、死ぬッ!」

「はッ、これで死ねたら、本望だろッ……はーッ、んぐっ……!」

「ッーーーーーー!?あぁあああ、やぁ、死ぬッ、ひッ、あぁあああ!あぁ、気持ちィ、ッあぅ!」

吸血の合図をすれば、ルキは首を振り拒絶した。
これで死ねるなら本望だ。喜んで俺は後を追ってやる。
ぶつっと肌を突き破れば、とびっきりに甘くトロッとした血が俺の口内を満たす。
なんだ、これ……血の粘度は濃いはずなのに、甘すぎない。
それに恐怖は全然与えていない。快楽しか与えていないはずなのに仄かに苦味がある。
本当にあんたは、俺を裏切らないな。

「あ、あぁああ、シュ、ゥ!イきた、出したい……んぁ、あ、早く、早くイけぇ!」

「ッ、んぐ……ん、ッ……はッ、うぁ、気持ちッ……くっ、イく……」

「ひッ……!?ッあぁあああああああ!!」

十分に血を堪能した後、牙を抜いて激しく動いた。
血を飲んだからなのか一気に俺にも快楽の波が押し寄せる。
握っていたルキ自身を解放してやれば、ルキは身体を仰け反らせ悲鳴に近い声を上げて絶頂を迎えた。
より一層キツクなるナカに俺も我慢出来ず、奥目掛けて欲を吐き出した。
上がった息を整えながら目を閉じて余韻に浸っていると、ずるっとルキの腕がシーツに落ちる。
顔を上げれば、ルキは荒い息を繰り返し気を失っていた。
その寝顔はあどけなさが残っていて、可愛いと思ってしまった。
ルキに言ったら、怒るだろうけどな。
噛んだ痕から滲み出る血を指の腹で拭い、舐め取る。

「はぁ、ッ……うわ、エロ……」

自身をゆっくり抜けば、ごぽっとナカに出した俺のが溢れ出てくる。
気絶して筋肉が緩まってるのか、奥に押し込んだローターも俺の精液と共に出てきた。
ローターのスイッチを切り、俺のとルキの愛液で濡れたローターを手に取る。

「くくっ、ドロドロ……ほんと、厭らしい身体だな……」

ルキの自身はまだビクビクと震え、気絶しながらもイっているようだった。
自分の腹を白く汚し、身体はピクピクと痙攣していた。
腹に溜まった精液を指で掬い、ルキの唇に塗る。
そのまま俺はそれを味わうように、キスを落とす。
唇を離し、気絶しているルキの頭を撫でる。
汗で張り付いた髪を退かし、瞼にキスを落とし微笑んだ。

「起きたら、話してもらうからな。全て。」

ルキが起きるまで、何をしてようか……
シーツもドロドロだし、起きたらなんか言われそうだしな。
軽く後処理だけはしておいてやるか。
まぁでも、またすぐに汚れるだろうけど……
それでもいいよな?ルキ。
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