本棚1―1

□Eat Me !!
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(特戦期、2010年ハロウィン企画)
Happy Halloween!の続きです



ロッド達の悪戯で付けられた狼?の耳と尻尾が、フワフワと揺れる。
しかも身体からは甘いバニラのボディバターの匂い。

この状態でハーレムの所に行けと送り出されたわけだが、果たしてあのオッサンはどういう反応を示すのだろうか?


「失礼、します」


やばい、緊張してきた。
ハーレムの自室のドアをノックすると、中から「入れ」という眠そうな声がする。


「たい、ちょ…?」


おずおずとドアを開ければ、途端に鼻につく酒と煙草の匂い。

部屋が薄暗いところを見ると、また酒をかっくらって寝ていたらしい。
ったく、程々にしとけよな。


「うお、何だそのカッコ」

「え、と…」


後ろ手にドアを閉めて、ベッドの上で眠たげに目を擦っているハーレムに近付く。


「…Trick or Treat」

「ああ…そういうことか…」


来い来いと手招きされ、更に近付けば腕を掴まれてベッドに引っ張り上げられた。
うえっ、酒臭ェ!!


「菓子なんか、持ってるように見えるか?」

「分かってんなら、聞くな…、ン…ッ」

「…お前の方がよっぽど菓子みてェだな」


後ろから抱き締められ、肩口に顔を埋められて、首筋に掛かる吐息がくすぐったい。


「甘ったりィ…。アイツ等の仕業か」

「ほんと、エライ目にあったんすけど」


珍しげに付けられた耳に触ってみたり、尻尾を引っ張ってみたりしていたハーレムの手が、不意に止まった。

え、何かまずいこと言ったか?
寝起きのハーレムは大概機嫌が悪いから、ちょっと気を付けてたつもりだったのに。


「アイツ等に、触らせたのか」

「だ、だってブリーフィングルーム入ったらいきなり…っ、ちょ、うあ…ッ」


後ろから伸びてきたハーレムの手で隊服の前を肌蹴られ、両の乳首を痛いほど捻り上げられる。

それに気を取られていたら右の耳朶に軽く歯を立てられて、小さく悲鳴をあげた。


「このまま噛み千切られたくなけりゃ、ドコ触られたか、言え」

「ぃ…っ」


辛うじて視線だけを巡らせると、ハーレムの左目が淡く光っているのが目に入った。

秘石眼の、青い光。
薄暗い部屋では余計に目立って、いつもは綺麗だと思えるのに、今は滅茶苦茶怖い。


「言えねェのか?」

「ひ…ッ、ゃ、あ…!!」


ハーレムの犬歯が耳朶に浅く食い込んで、その痛みに引き瞑った目から涙が溢れる。
怒気を孕んだ低い声が耳から流れ込み、恐怖で身体が竦み上がった。


「ご、め…なさ…っ」


カタカタと震える手で、前に回されているハーレムの腕にすがる。

すると、意外にもやんわりと手のひらを握り返されて恐る恐る目を開けた。


「大方ホイホイと捕まって、この甘ったりィの塗りつけられたんだろが」

「ひゃ、あ…っ!」


首筋に吸い付かれ、チリッとした痛みが走る。


「耳に、首。あとは…胸か?」


片方の手は握ったままで、もう片方の手が胸の真ん中辺りの肌の上を滑っていった。

やっぱり他人に触れられるのと全然違う。
何て言うか凄く、気持ち良い…。


「ん、ふ…、…ッア!?」


そんなことを思っていたら、突然心臓がドクリと跳ねた。
それどころかどんどん鼓動が速くなって、息も上がり始める。


「は、あ…っ、ゃ、」

「リキッド?」

「ひぅ…っ!ふあ、ア」


ハーレムの声にすら、身体が過剰に反応して背筋が粟立った。

勃ち上がり始めた自身が窮屈そうにズボンを押し上げ、それが苦しくて空いている方の手で前を寛げようとするが上手く行かない。


「や…、た、たいちょ…っ、おれ…!」

「落ち着け。アイツ等から何か他にされたか?食いもん貰ったとか」

「ンあっ、ぁ、は、ァああっ!!」


ハーレムの手で前を寛げられ、直接自身に触れられたかと思ったら、前触れもなくそれは弾けた。

それでも熱は収まるどころか益々高まっていくばかりで、腰が勝手に揺れ出す。


「チッ、媚薬か何か盛りやがったな…」

「ぅあ、ア、熱…ぃい…っ」


そう言えば、ロッドに貰ったチョコを口にした。

殆どうわ言のように切れ切れにそれを伝えると握り締めていた手が解かれ、そっと背中を押されて上半身がうつ伏せにベッドに沈む。

自身の先端がシーツを掠め、それだけでまた達してしまいそうだ。


「狼のつもりだろうけどよ、まるっきり犬だなお前…」

「ひゃああっ!!ゃめ、それ…やだァッ」


ズボンを下着ごと膝まで下ろされ、露になった後腔の入り口を舌でなぶられる。


「慣らさなくてもいけそうだな…グチャグチャじゃねえか」

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