小説

□綱吉の誕生日
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そして今日、綱吉の誕生日がやってきた。


 ―骸side―


「クフフ。やっと今日という日が来ましたね。プロの料理人になんて頼らず自分の力で頑張った甲斐があったというものです」



思えば先日・・・


「さて、誰に憑依しましょうか・・・」



「骸様」


「おや千種、どうかしたんですか?」



「いえ、骸様が悩んでいるのが気になり・・・。どうかなさったんですか」



「クフフ、実はかくがくしかじかで」



「・・・そうでしたか。しかし骸様、一言言わせてもらいます。憑依なんてせずに、ご自分の力で、料理を作ってはいかがですか」



あの時は驚きました。まさか、千種が僕に指示をするなんて思っていませんでしたから。



「では千種、僕に料理を教えてください」



「・・・めんどい」



何故ですか。貴方が作れと言ったんですよ、と私は心の奥で思っていました。




どうすれば良いか分からず、とりあえず綱吉君を知っている笹川京子を黒曜のケーキ屋で見つけ・・・



「すみません。貴方、沢田綱吉君って知ってますか」


「?はい。知ってますよ」


「良かったら僕に綱吉君の好きなケーキの種類を教えてもらいたいのですが」



そしたら彼女は、僕に



「買うんじゃなくて、作ったほうが喜ぶよ?だから私も作るの手伝ってあげる」



と言ってくれました。




それがきっかけで、僕は無事、自分も好きなチョコレートケーキを完成させることが出来ました。



では、綱吉君の家に行きましょうか
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