11/04の日記
17:26
疑念は浮かぶど許しをこう気なし
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ゴリッと額に黒く冷たいものが押し当てられた。押し倒され馬乗りをされれば逃げる術もない。
獄寺が拳銃を向ける先は馬乗りになった男の首もと。男は自分がよく知った相手で、同じ組織の幹部で雨の守護者、山本武。
なんで、こんな事になったのだろうか…
そんな疑念を抱いてもこの状況が変わるわけがないのだが…
「何のまねだ」
獄寺が低く唸るような声を出した。しかし山本は口元を歪ませたまま、さぁな。とはぐらかすような返事をした。
「好きだから?」
「疑問形かよ」
「だってさ…」
なんでこんな事になってんのか俺もわかんねぇんだよ。言って悲しそうに眉をひそめた。
その顔は反則だと思う。
何も、言えなくなる。
「何かいわねぇの?」
命乞いとかさ…と山本が呟けば獄寺はくっと喉で笑い
「ねぇよ」
「そうだよな。獄寺はそう言うやつだ」
「…よくわかってんな」
「もう、十年だぜ?」
あぁ、と思う。
出会ってからもう十年も経ってしまったのかと、どこで足を踏み外したのか…と
「ーーでだろうな」
「ん?」
獄寺は最後に山本を真っ直ぐ見つめ、
「どこで、間違えたんだろうな…」
ダァンと鋭い銃声が中りに響いた。
獄寺の問いかけに山本が答えることはなかった…
†end†
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この頃狂愛ばかり
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