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□きらきらと
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7月7日。七夕
あなたは星に何を願いますか…?
【きらきらと…】
夏特有の青い風が吹く。その風に煽られ笹もゆらゆらと揺れた
「星。見えねーなぁ…」
「曇りなんだから当たり前だろ」
「まぁな。降らねーだけいっか」
そんなたわいのない話をしながら短冊に筆を走らせる。15ににもなって願いが叶う。なんて信じてないが、…まぁ願掛けくらいにはなると思う
山本はチラリと隣にいる獄寺を盗み見れば、何か真剣に考え込んでいるようだった
何を書いてるんだろ?とのぞき込もうとすれば、気付いた獄寺に頭をたたかれた
「ってぇ…」
「覗いてんじゃねぇよバカ!!」
「えー。別にいいじゃん。減る訳じゃねぇし」
「俺のは減るんだよ!!」
訳の分からないことでぎゃいぎゃいと騒いでいると、ピシィ!と言う音を立てて獄寺が固まった。耳まで赤くしてどうしたと言うのだろう…
「おっま…」
「うん?……あ」
見てみれば、山本の短冊は獄寺の前にあった。多分。否、かなりの確率で獄寺に読まれたらしい願い事
「あぁぁぁぁーー!!!」
悲鳴と共に山本の短冊は獄寺の手によって灰にされたのだった