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□朱に魅せられて
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洗っても洗っても落ちない匂い。それが嫌なくらい鼻につく生活。そんなの…もう慣れてしまった…
怖いのはあの朱に魅せられているということ…
【朱に魅せられて】
薄暗い部屋の中。聴覚を支配するのは互いの息づかいと布のすれる音。そしてベッドのスプリング
「うあぁあ゛…っ!」
「っ…ハァ…」
互いが互いを貪るようなその行為。
「あぁ!!…んっ、いっ…てぇ…バカ!畜生!」
獄寺はその激しい行為とまだ癒えていない傷口から走る痛みに顔を歪ませ山本を罵った
獄寺の体には包帯が巻いてあり、少し血が滲んできていた。怪我をして包帯を巻いているのは獄寺だけではないのたが…
「ん?あぁ…わりぃ」
そう言いつつも山本は腰を休めることなく獄寺を揺すった。そのたび甲高い声が部屋を響かせた
「てっ…めぇ…」
「ん?なに?」
「わりぃなんて思ってねぇだろ…」
「んなことねぇって」
意地悪く言う山本に獄寺は訝しげに見つめてくる
山本は、ははっといつものように笑うとまた行為に集中する
「っ!んあぁ!!ぅ…」
「獄寺…」
それが合図で二人は啄むようなキスを交わした
生を貪るようなこの行為。快感に身を任せ、行き着くのはどこなのか…
薄暗い部屋の中。二人の聴覚を支配するのは互いの息づかい、布やスプリングの音。そして嗅覚を支配するのは血…
互いの血の匂い…
「ンん!もっ…」
「くっ!獄寺…」
そして二人はまた口づけを交わす。甘く苦いような口づけ
そして二人は絶頂を迎えた…