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□秘め事
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獄寺はくっつぎずきだ。なんて言いながら山本の髪に指を絡める。感触を確かめるようにさわっていたかと思えば、急にぐしゃぐしゃと撫でられる。そんな一つ一つの動作が嬉しいなんて…
山本は小さく笑みを漏らし、獄寺を見上げた
「なぁ、寂しいって思っててくれた?」
答えはわかりきっていたが、何となく聞いてみたかった。
「さぁな」
「なんだよそれ〜」
しかし、自分が思ってたのと違う返事が返ってきたのに少し驚いた。
くつくつと笑う獄寺を見つめていれば、いつの間にか顔が近くまできていた。触れるだけの小さな口づけ。唇を離した獄寺は少し笑っていた
寂しい。なんて言われるより余程クる…
「おわぁ!?」
山本はギュッと獄寺を抱きしめ、そのままベッドに倒れ込んだ。そのせいで獄寺は山本の上に乗り上げるような形になってしまった
獄寺は羞恥に頬を染め上から逃れようと必死にもがいていた。
「暴れんなよ〜」
「うっせ!離せよ!!」
「ん〜…、無理」
「なんでだよ!!!」
痛い痛い!…と言えば獄寺は暴れるのを止め、恐る恐る山本の顔をのぞき込んできた。その瞬間山本は噛みつくように唇を奪った
「んっ…」
啄むようなキスはやがて熱を持つように濃厚なものへと変わる。
「んっ…ぁ…やまっ…ン」
部屋の中には水音が響き、互いの唾液が混じり合って顎に伝う
息をも貪るようなキスに獄寺は力が抜けていったようだった。唇をはなす頃には苦しそうに息を吐き、山本の上に身を任せていた
「…ね。シよ?」
「てめぇ…怪我してんだろーが…」
「うん。だからさ…」
上半身を起こした。獄寺は山本の膝に跨るような体制になっていた。そして獄寺をギュッと抱きしめ、耳元で囁くように…
「このまま、シよ…」