Ace of Diamond

□*其処にいるは愛し君*
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名前を呼んでっていっただけなのに沢村は面白いくらいパクパクしてアワアワしている。
名前を呼ぶのが恥ずかしいらしい。

「え、と・・・・か・・かず、や?」

それを聞いた瞬間反射的にぎゅぅっと抱き締めてしまった。
少ししてから放してお姫様抱っこでベッドまで運んでやり、押し倒す。

「な、何すんのっ」

栄純はまだ自分の体に何が起きているかわかっていないらしい。
それを楽にしてやるためにこれから何をするのかも。

「何って、ベッドの中でこの体勢といえば・・・」

そう言ってやればさすがに気付いたらしい。

「マジで!!」

「そうマジで。俺とはイヤか?」

俺が少し悲しそうに聞けば沢村は明らかに狼狽える。

「いや・・・イヤという訳では、なくて・・・ただ」

「ただ?」

「恥ずかしい、だけ」

顔を赤くして目線を逸らしてボソッといった。
その仕草こそが煽るのだということを沢村は知らない。

「じゃぁ、いい?」

沢村の顎を捉えて自分の方を向かせる。
一瞬、うっというような表情をしてからゆっくりコクンと頷いた。

了承得たり。

そのままディープキスをしてやる。
手は顎から放しスルリとシャツの中へ。

「んっ・・・・ぅ」
静かな部屋の中にぴちゃぴちゃと濡れたキスの音が響く。

「ふっ・・・んぁ・・っはぁ、はぁ、はぁ」

唇を解放してやると足りなくなった酸素を思いっ切り吸っていた。
キスで濡れた唇と潤んだ瞳はこちらを誘っているようだった。

これなら、いける!



と、思ったその時、


世界が全て暗転した。
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