拍手御礼
「あ〜…夏も終わるねぇたあ坊」
「そうですね。先生、夏中ウチに入り浸っては、扇風機の前で宇宙人ごっこしてましたね」
「バカタレ。ごっこじゃないよ。僕は完璧に宇宙人になりきってたよ。だからもし新学期初日に僕が来なかったら、宇宙人と間違われて秘密組織に連行されたと思ってくれ」
「…先生、アンタ教師のくせに新学期初日からズル休みする気ですか?」
「だってさ〜、またあの蒸し暑い教室で一日中過ごさないといけないんだよ?あ、まさかたあ坊、宿題終わらせてたりしないよね?」
「はあ?終わらせてるに決まってるでしょう」
「なんで!?」
「なんでってなんで!?アンタが出したんでしょ!?」
「ああ出したよ。たあ坊がうんざりするくらいたんまり出したよ。なのになんでうんざりしなかったんだよ!空気読めよ!」
「どんな空気ですかそれ!」
「あ〜あ〜。じゃあ僕が採点しないといけないじゃん。ったく、余計な仕事増やすなよたあ坊」
「すみません、力の限り殴っていいですか?」
「いや、ダメに決まってるじゃん」
「………………………」
「あ〜怒るな怒るな。ほら、夏納めとして、スイカでも食わせてやるから。お〜いなっちゃん。たあ坊にスイカ切ってくれる?」
「うちの母親を可愛い愛称で呼ぶなよ!つかうちのスイカだろそれーーー!!!」
end