夜空の物語〜sora's stories〜 2
□標的:36黒猫の決意
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聖「お前は、シルラの霊感を継いでいるし、戦闘センスも抜群。
たった10歳たらずで幹部に入った実力もある。」
━狙われても、おかしくないんだぞ?
『分かって、る…』
シルラのせいで、暴走したこともある。
父の死を受け入れられず、爆発した。
シルラの悪への導きと、その頃善意を一欠けらも持っていなかった聖司の影響。
それを繰りかえさないように、診察だって欠かしていない。
それに、師匠だって聖司は必要だといってくれた。
心を持たなかった夜空の支えとなってきたから。
暴走する前は、ただの猫だった。
暴走し、荒れ狂い、黒の世界に染まったといわれ、黒猫の名がついた。
黒猫をわざと名乗り、自分自身を
二度と過ちを繰り返さないように、縛り付けていたのに。
黒猫は決意した。
自分自身のために、自分のせいで巻き込んでしまうであろう仲間のために。
胸を張っていえる、仲間のために。
強くなろうと。
そう決心した夜空を
海斗は悲しそうに目を瞑りながら聞いていた。