番外編等等…

□巻き貝にきいてみる
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巻き貝にきいてみる


あたしの家の夏休みは、毎年家族で海に行く。
今年は中学生になったし、部活が忙しくて行けなかった。
海、行きたいなぁなんて思ってたら土門先輩に腕をひかれて、
自転車の後席に跨らされた。
もしかして、口に出てたのか。
「海、行こうぜ」「この時間にですか?」「おう」       
夕方、部活が終わった時間でとりあえず親に電話して「晩御飯はいるか」と聞かれて  
財布が寂しかったことを思い出して「とっといて」と答えた。  

先輩の漕ぐ自転車で海に着いて、予想通り夜で。
夜の海岸、浜辺も雰囲気あっていいなーとか思ったり。             
「きれいですねー」「だなー」 
靴を放り、靴下も脱いで白い浜辺に素足をつける。
さらさらしていて、嬉しくて笑みがこぼれたり。
でもどうして先輩は連れてきてくれたんだろう。        
あたしなんか、よく一緒にお昼食べたりするくらいなのに。
そういえば、毎日朝一番に遇うよな。
あれ? なんで?        
あたしは態々会いになんか行ってないし。ん? 先輩が遇いに来てるのか?           
返事があるとは思わないけど足元にあった巻き貝に聞いてみた。 





「それはさ、俺が君の事、好きだからだよ」












どうやら、また口に出ていたみたいだ。


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10ごうになりまーす
誰でもいいよね、これ

ちょっと書き方変えてみました。
不安定な時期なんです;;
続、白い砂に足跡ふたつ
     8/17


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