小説2
□朔月転生 第2話
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―――今でもあの日のことは鮮明に覚えてる。
その年の夏、3人で海へ泳ぎに行ったときのこと。
私は柄にもなく緊張して、前日ほとんど眠れなかった。
その頃にはもうアスランのことを考えるとドキドキするようになっていたから。
それで当日体調を崩した私は、海中で急に足がつって溺れて…
助けを呼ぼうとして大量に海水を飲んだ。
もがけばもがくほど苦しくなって、私は意識がなくなった。
「カガリ……っ!!!」
大好きな人の声が、遠くで聞こえた気がした。
…目が覚めると、救護室でアスランとキラが心配そうに付いていてくれた。
「あ…れ、私…」
「カガリ…!」
「よかった、カガリ…っ大丈夫?気分はどう?」
「大丈夫だけど…あ、私溺れたんだっけ…」
「もうほんと心配したよ〜〜〜〜」