school story

□入学式、その後。
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入学式の朝。
もう一つの物語。


side A




桜の季節に、憧れの先輩の通う高校に入学した。
元々中学は同じで、家も近所だった。
でも、憧れの先輩のお祖父さんは
元の家から少し離れたところにある高校の理事長で。
言ってみれば、当然。
その先輩は、お祖父さんが理事長を勤める高校に入学した。
先輩に限って裏口なんて事は無いと思う。コネがあろうと無かろうと、
不合格するほど頭が悪くないのだ。否。頭は凄く良かった。
入学試験の時も、確か首席で入学って聞いた覚えがある。

その先輩、ラビ先輩を追って
この高校に入るために必死で勉強し、やっと入学出来た

・・・のに。

何故僕は
こんな奴らにこんなに失礼なことを言われないといけないのか。

「おい、ソコの白髪〜!」

「お前のことだよっ ヒッ」

入学式は、特に何もなく終わるであろうと思っていた。
でも、違っていた。
代表で、あいさつをしていたのは、間違いなくラビ先輩。
こういうときに挨拶するのって、生徒会長とかだったような気がする。
新学期早々いいものを見たな、と思っていた矢先。

こいつらは、デビット&ジャスデロ。双子だそうだ。

たまたま適当についた席の後がこいつらだったわけで。
普通なら出席番号順に座りなおすものだろうが、担任になったクロス・マリアンという先生は

「面倒だ。席はこのままでいい。ホームルーム終了。」

そういうとあっさりホームルームを終えて職員室に戻ってしまった。

その後、既に決まっていた(というか世話好きは何処のクラスにもいるものだから)
委員長のような生徒の提案で、校内を見て回ることになった。
そして何処のクラスにもやっぱりいる、反抗分子。

それがこいつら。

人を見ていきなり、「白髪」はないだろう。
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