How about you?
□第一話
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「私は貴方と友達になりたいんです。
貴方はどうですか?」
目の前にいるクラスメイトは言葉を変えて、それを再び訊いた。
「何でいきなりそんなことを聞くんだ?
細かい根拠を教えてくれ」
さっきは出なかった言葉が、やっと出る。
「ごめんなさい。
ちょっとここでは言えない内容なので…」
うわ、速攻で断られた。
「それに、友達になるのに理由なんかいらないんじゃないですか?」
…まあ、そりゃそうだけど。
今まで何もなかったのに、こうも急に言われると裏がありそうで怖いような……。
「よろしければ、放課後私の家にいらして下さい」
優しく笑う彼女を見て、断るのも面倒になった。
「いいけど…。
俺、あんたの家の場所知らないよ?」
「そこは問題ありません。
それでは放課後、また」
結局何がしたかったのだろう。
そう思いつつも、俺は止めていた箸を口に運ぶ。
ついでに言うと、今は昼休み。
俺は屋上で昼食をとっている。
こんな口調で男みたいな外見でも、俺は一応女だ。