第三章

□Vol.14
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「知盛、知盛ってば!」


春の昼下がり。
縁側でだらだらと横になってる知盛の体を
豪快に揺らす。

ったく、昼間からだらだらって…
どこのオヤジだよ!って話ですよね、まったく。





「とーもーもーりー」



ゆさゆさ




「起ーきーてーくーだーさー」



ゆさゆさゆさ・・





「……うるさい」




「あ、起きた」






数回目の揺さぶりで
ようやく起きた知盛は、
眠たそうな目をこすりながら
そのまま私を引き寄せる。



「わっ、なに?」


「………」


知盛の胸は広くて大きいんだけど、
今日は
春のぽかぽかな陽気も重なって
すごくあったかい。

安心する感じ…って言うんですかね?



「まるこ…」


「ん?」


「眠い…」


「見れば分かるっての!」



やんわりと抱き合いながら、
クスクスと笑い合う。

あー。
いまちょっと幸せかもよ…!
なんて思った、その矢先。














「おーっす知盛!遊びに来てやったぜ!!って……あれっお前・・!?」









重盛さんが現れた。
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