長編小説3


□前作のあらすじ
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 古い言い伝えに500年に一度…遥か彼方にある北モトゥブの氷原に暮らす原生生物に近き種族からは、銀の毛皮を持つビーストが生まれ、世界の危機を救うと言われている。
この民間伝承が広く伝わるきっかけとなったのは、先の種族間戦争である。ヒューマンに虐げられるビースト達に反乱を呼び掛け、先頭に立って戦ったビースト……銀の女神と呼ばれたそのビーストは強大な力を持ち、ビースト達を勝利に導いたという。

 戦後50年…まだ傷痕も癒えぬ世界に再び、銀のビーストが生まれた。
名をセディン…

彼は故郷を飛び出し、ニューデイズのグラール教団で運命を変える2人の者と出会う。

1人は美しいニューマンの女性。名をシラユキ。
もう1人はヒューマンの男性。名をイクス。

 セディンはシラユキと恋に落ちるが、友のイクスは己の過去を捨てきれずに狂気の研究に没頭する。
やがて、研究に行き詰ったイクスはセディンの細胞を求め、セディンは友を救いたい一心でそれを提供する。
そしてイクスは研究を成功させるが、その非人道的な研究を悔い、自害する。
イクスの研究は強化ヒューマンを作り出すこと…。昔、彼は他種族に最愛の妹を殺され、その復讐のためにヒューマン原理主義イルミナスへ入り、再びヒューマンがこの世界の支配者になるべく新たな破壊兵器…絶対なる力を持つヒューマンの創造を手がけていた。
そのために自分の細胞を使い、何百という強化クローン体を造るが、どれも成功しなかった。
そんな中、彼はセディンが伝説の銀のビーストだということを知り、彼の細胞を求めたのだ…。

 友を救えなかったセディンは己を責める……
そんな彼を献身的に支えるシラユキ。
その想いを受け、セディンはシラユキを命に代えても守ろうと決意する。
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