詩集A

□トラウマ
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朝のプラットホームの匂いは
胸を焦がすばかり

おそらくあの時の私には
何も見えていない

悲しみを覚えないための免疫は とうの昔に切れたのか

それとも
まだ私の体に眠っているのか

そんなもの
始めから有りはしないか

それは分からない

心を掻き鳴らしている
痛み 優しみ

アンプから流れ出す


ぐるぐると回っては
汚くゆがんで はりさけながら

問題なく呼吸をしている
私の心が有る




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