詩集C

□被〇〇
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さっき鳴った電話に
意志があるなら
言いたいの
もう誰の言葉も
伝えなくていい


もう暫く写真も
撮ってないから
この乾いた笑みは
何時から私のものなんだろう



眠気を誘い音楽が
私の喉に詰まっても
これ以上の受動は
何一つ起こさせない

感傷を誘う歌声が
私に寄り添い響いても
なにも変わりはせず
涙を吐き出すだけ



毎日毎日毎日毎日
仕方がないんです。
ほんの小さなうれしいことで
幸せな気持ちになっても
お前はそんなものかと
嘲っているこの世界が
嫌いで嫌いで嫌いで嫌いで
壊してやろうと何度も思いました。
あの人と私しかこの世界に居なくなれば
私が変われるのは必然です。
そうしたら叫ぶような高らかな歌を、
聞かせられるのはあの人しか居ません。

それで私はまた
泣くと思うんです。



転た寝から覚めて
脳を揺り起こし音楽は
ガラス玉のように冷たく
私の目尻に踊っていた。




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