詩集C
□地平線
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ふ と後ろを振り向かされた
枯れた僕の足跡
限界は超えた筈なのに
隣には色の無いヒマワリ
病んでいるのか
茶色く白っぽくなりながら
僕にとってそれは
花として無意味
"生まれたての太陽のような 黄色をして
今にも弾けんばかりに敷きつめられる 生きている小さな種"
愚かな僕は 脳髄の中にそんなヒマワリを思い浮かべながら
水を渇望している隣のヒマワリを一蔑した
そして 視界の角に現れた白い光
ヒマワリは枯れて
僕は歩きだした
母親に殺されるなんてかわいそうな子だね と僕は言った
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