詩集D

□水玉模様
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 あんたは素手で
 捕まえられぬ

 この手に抱いて
 しまいたいのに

 用意された
 シビアなユニバースが
 あたしを苛々させる

 不真面目な優しさが
 頬を撫でて行くわ
 それはよく見たら
 あたしの視線だった

 あんたは理屈じゃ
 捕えられぬ

 人差し指は
 歌って朽ちるわ

 洗練された
 パッチワークが
 あたしを殺してゆく

 それはよく見たら
 あたしに恋をしていた




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