詩集

□ある溺死
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僕の想いは
月光に削り取られていくよう
揺らぐ視界の先に
君だけがいればいいと
倒れ 崩れ 溺れそうになる
衝動は
もう我慢したくない

この想いを 涙を
君の手で千切れよ

月の匂いの混じった
夜の風を
君も受けていればいいのに
この感情はもう愛じゃなくて
そんなに温かいものじゃなくて
複雑という言葉も
当てはまらない

なあ 残骸を
抱き締めて
愛さなくていい
そうすれば君も溺れる
揺らぐ視界の先




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