短編

□温度
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触れたがりの


触りたがり・・・


あなたはこんな私は嫌ですか?




タッチ




「ねぇ、土方さん・・・これ・・・いい加減捨てたら?」



私が指先で摘むのは賞味期限の切れたお饅頭・・・



「持ってきたのはお前だろ。」



「だったら、食べてくれてもいいじゃん・・・勿体無いなぁ〜・・・。」



美味しいから分けてあげたのに・・・



お饅頭も食べれないくらいに忙しかったの??



「それ、食ってもいいんだぜ?」



「・・・嫌よ。賞味期限の切れたものなんて・・・。」



ぽいっとゴミ箱へ捨てる





「その書類・・・手伝いましょうか?」



さっきからせっせと書き進める書物



今回の事件の報告書だと思うんだけど・・・



「・・・助かるが・・・お前も休め。」



さきほどまで書物に向けられた目が私に向けられる



「でも・・・土方さんも・・・疲れてるでしょ?」



机に肘を突いて彼を見ると



「平気だ。」



と言ってまた紙とにらめっこ・・・






二人が心を通わすようになったのはいつからだろう・・・



隊士達の弓と銃の教育係として派遣されてからもうだいぶん経った


始めは話す口数も少なく


だけど、惹かれるようになり・・・通うようになり・・・


愛するようになった・・・





まだ皆は知らない・・・



秘密の交際・・・




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