短編

□温度
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愛しい人を見る



タバコを咥えながらペンを走らせる


たまに止まって考えてみてはまたペンを走らせる



「・・・なんだ?」


あまりに私が見るものだから彼が聞いてきた



「・・・ううん。ごめんね、気が散る?」


にこやかに笑うと



「もう少し待て・・・終らせるから・・・。」


と言うとまた書き始める


大きな手がペンを持つ


すらっと伸びている割に筋肉質で男の人だなっと思わせる



ぴたっ


ひんやりと冷たい・・・


「ど、どうした・・・?」


急に手を触ったものだから彼を驚かせてしまった



「あはは;ごめん・・・大きい手だなーって思って;」



そう言うと手と手を合わせて大きさを比べ出す



「・・・本当だな。いままで気にしてなかったが・・・小さな手だな。」


「だって・・・女の子だもん。」


誤魔化す様にぎゅーっと手を握ってやる


「なっ///!!!」


すると気付いた・・・


手が・・・



温かくなった?



「・・・?」



不思議で彼の顔を見ると



「・・・顔真っ赤ですよ?」



珍しい光景にきゅんとなる


「ばっ///そんな事ねぇーよ!!」



可愛いv


なんて言ったら彼のプライドを傷付けてしまうだろうから



・・・黙っておこう


.
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