短編

□ラブコール
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トュルルル・・・




着信をつげる携帯電話






【ラブコール】






「ただいま、電話に出ることが出来ません。再度おかけ直しください。」




・・・メッセージくらい入れさせろ。



『ったく、こんな時間まで何してんのよ・・・。』




私達は今、遠距離恋愛中だ



それぞれの夢に向かって進んでいるのだから仕方ないとは言え・・・



凄く寂しい



『高杉のバカ・・・。』



それに、最近彼と連絡がとれない事が多い



信じてないわけじゃないが



不安になる気持ちは分かって下さい。











『・・・バカ・・・。』




こんなにも私は涙脆かっただろうか




こんなにも弱い人間だっただろうか・・・




毎日泣いてるなんて高杉が知ったら




絶対笑われる・・・




だけど、抱きしめて大丈夫だと言ってくれる




そうだと信じたい




『会いたいよっ・・・。』




言葉にすれば想いが溢れる




こんなにも私は高杉を必要としてる




彼がいなきゃ生きていけない











トュルルル・・・




携帯が鳴りだし驚く



震える手で携帯を取ると



着信 高杉晋助



心臓がドキドキした




通話ボタンを押すと



一気に安堵の息をつく



「もしもし、起きてるか?」



『・・・起きてるか?じゃないわよっ・・・。』



「お、元気みたいだな。」



声を聞くだけでこんなにも元気になる自分は単純なのかも知れない



「お前さ、もしかして泣いてんのか?」



なんで分かっちゃうんだろう?



高杉は、笑いを含んだ声で聞いてくる



その問いにドキッとしながら



『なんで、泣かなきゃいけないの・・・。』



強がる私を貴方はきっと貴方は笑うだろう



「寂しいんじゃねぇーの?」



うん、寂しい・・・



なんて言える程、素直に育ってない



『高杉こそ・・・。』



君だって素直じゃないクセに・・・



「まぁな、結構会ってないもんな。」



・・・驚いた



どうした事だろうか・・・



あの高杉君だよ!?



『・・・そ、そうだね・・・。』



驚きのあまり言葉が詰った




でも、嬉しかった




寂しいのは私だけじゃないって分かったら



それだけでも十分だった




『高杉・・・好きだよ・・・会いたいっ。』



電話に祈りをかけるようにすがる



声が聞けるのに会えない悲しさ



「・・・あぁ。」



また前みたいに一緒に手を繋いで



目を見て話しをして



強くだきしめて



優しいキスをして・・・



同じ時を、貴方の隣で歩みたい




「そーゆーのはよ、会ってから言ってくれ。」



ピーンポーン



・・・!?




まさか、まさか・・・そんな、まさかだよね・・・




『・・・高杉、お客さん来たみたい・・・。』



「早く出てやれよ。」



だって、タイミングが良すぎるよね?



『どなたですか?』



「俺だ。」



携帯から、ドアの向こうから声が聞こえる



少し開けたドアから手が伸びてきて



驚いて携帯を落とした




『高杉っ・・・!!』



「・・・んだよ。」



『会いたかったよぉ・・・!!!』



「今会ってんだろ。」



『うんっ///』




大好きな君に会えて涙が止まらない



もっと強く抱きしめて?



ちゃんと、ここにいるって思いたい




「俺の返事・・・まだだったな。」




返事?







「俺も好きだ。」







END


あとがき

サプラーーーイズ!!!(笑)
高杉クンはどら衛門に頼んでどこでもドアを出してもらい・・・(こら)

会いたいな
会いたいなったら
会いたいな

俳句が出来たぞ(笑)うちも会いたい・・・。
涙出そう・・・。

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