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□cos i'm a human
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「ひ、ぁっ…」

「良いね、今の声。もう一回聞かせてよ。」

「んゃっ…ふぁっ…ひばり、っさぁっ…ん…」

「ん、綱吉…」


中途半端な愛撫は苦しい。涙を浮かべてそう訴えた辺りで、この人は漸く唇を首元から下げる。いつもその頃には、既にオレの首元は噛み跡やら、キスマークやらで鮮やかに彩られていた。


cos i'm a human


「ん…」


カーテンの隙間から差し込んでくる光でオレは目を覚ました。雲雀さんはというとオレをしっかりと抱き締めたまま眠っている。
夜通しオレを抱いた後はいつもこんな感じだ。多少の身動きぐらいじゃ目を覚まさなくなる。


(上も、結構キツイんだろうな…)


本来受け入れる機能の無いところに雲雀さんのモノを受け入れるオレも大概辛い。
でも、それは入れようとする雲雀さんも同じな訳で、寧ろオレが辛くならないよう気も張ってないといけない訳で、精神的疲労も加えてこの人の方が大変なのかも、最近愛撫を受けている時にそんなことを考える。(気付かれたら集中してっていじめられるけど)


とくん、とくん…


心臓が安定したテンポを刻む。オレのじゃない、雲雀さんのね。脱がすのが好きで自分は脱がない雲雀さんはいつもオレだけを素裸にする。
確かに、最後の方にはそんなこと忘れてるけど、やっぱり恥ずかしいから未だに慣れない。そんな雲雀さんは昨日は珍しく自分も脱いで、オレは今、惜し気なく曝されたこの人の胸板を枕にしている。(性格には肩口の方かもしれない)

人間、心臓の音が一番落ち着くというが強ち間違っていないと思う。現にオレは心地よいその音で二度寝寸前だ。


(そういえば…)


愛された証が多々残る首元をなぞり気になっていたあることを思い出した。

雲雀さんはどうして噛み付くのが好きなんだろう

普段「咬み殺す」を口癖にし、本人の好きな言葉なだけあってか、雲雀さんは行為の最中によくオレに噛み付いてくる。手だったり太ももだったり首筋だったり…。

キスマークと歯形、果たしてどっちが多いのか気になるところだが、数える勇気はない。キスマークが負けてたときのことを考えたくないんだ。


「ん…」


小さなうなり声を上げて雲雀さんが身じろぎした。実際可愛いなーなんて思うけど、そんなこと思っている余裕は無い。なんせその時にずれた腕の位置でオレは窒息寸前だ。いや、そこまで事態は深刻じゃあないが。いずれにせよ、雲雀さんの腕はオレの口元にやってきた、そんなところ。


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