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□てのひらサイズの恋心
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『オラガキっ怪我したくなきゃ金出しな!!』

『お使い中でいっぱい持ってることはおにーちゃん達知ってんだぜぇ?』


どうもこんにちは。
現在inみーくんの六道骸です。
ハンバーグの材料を買いにお使い中だったのですが、今知らない男の人に囲まれています。
コレがジャポーネで言う“カラアゲ”ってやつですね。

“カツアゲ”です骸さん。


『さっきから何黙ってんだよ。怖くてちびっちまったか〜?』


ゲラゲラと笑うその声、正直不快極まりありません。
さて、どうしましょうか…
殺してしまってもきっと困らないでしょうが、折角借りた子供の体で殺しをするわけにはいきませんよね〜

どうやらツナの炎に浄化され、少し残酷な考えは制御できるようになったらしい。


『何だてめっギャアアアアアアアアッ!!!!』


突然後ろの方にいた男が倒れてました。
え、僕はまだ何もしてませんよ?


「僕の目の前で群れないでくれる?」


どこかで聞いたことのあるような声。
誰か思い出そうとしている頃には、目の前はさっきの男達の屍が累々(本当に死んだのかが疑問です)


「…………。」


カラ…カツアゲを退治した人と目が合いました。
思い出しましたよ。
確か雲雀恭弥、以前僕がボコボコにした人ですね。
こんなとこで会うなんて偶然です。
険しい顔(もともとでしょうか)でつかつかこちらに近づいてきます。
もしかして僕の正体に気づいたのでしょうか…
クフフ…仕返し報復この体でも受けて立ちますよ?


「はい。」


しゃがんで何かを手渡されました。


「そこ、怪我してる。」


差し出されたのは絆創膏。
ああ、そういえばさっきこけた記憶がありますね。
他人の体は痛みを感じないからこういう怪我は気づかないですからね〜
前なんて、自転車でこけて顔ズル剥けにして帰ってきたら、この体のママンにすごく怒られて病院に担ぎ込まれましたからね。

適当に右膝の擦り傷に絆創膏を貼り付けた。


「ありがとう、お兄ちゃん」


少し癪ですがお礼ぐらいは言いましょう。
今の体では言わないと不自然ですしね。
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