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□骸サンの髪型事情。
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とある土曜日a.m11:45。
「髪形を変えたいんです!!」
波乱のはじまりはこの一言だった。
骸サンの髪型事情。
「いきなりどうしたんれすか骸さん?!」
「……何かあったの?」
袋ごとお菓子を落としそうになった犬と眼鏡が鼻の下までずれた柿ピー。
長い間一緒に過ごしてきたこの二人もこの発言には驚いたようだ。
「そんなに驚くことないでしょう?!」
「だってだって骸さんそのパイナップルとイナズマは骸さんのトレードマークれしょ?気に入ってたんれしょ?」
「クフフ…犬…そんなに僕と同じ髪型にしたいのなら今すぐにでもセ「すみませんごめんらない勘弁してくらさい!!」
言い切る前に精一杯謝って拒否した犬にはうっすらと冷や汗が…
よっぽど嫌なんですね。
私は結構似合うと思いますが
「どうして急に髪型変えたくなったの…?」
「よくぞ聞いてくれました!!!!!」
その台詞を待っていましたと言わんばかりに、骸の眼がキラーンと輝いた。(てかキラーンて効果音古くない?)
「実はですね 僕の恭弥君vが髪形変えたらデート行っても良いって言ってくれたんですよクフックハハハハハハハハッ」
ガタンと音を立ててソファーから立ち上がる。
これは骸が何かを力説(主に惚気)を始める前触れ、というか合図のようなものだ。
だからこの合図が出たら、柿ピーはすぐにポケットを漁り耳栓を引っ張り出した。
犬にいたっては慌ててMDを探してイヤホンセットし音楽最大音量で聞き始めました
それに気付かない幸せ骸サンの惚気が始まる。
「今日1時から出掛けるんですー!
いつもデートしてって言ってもなかなか良いよって言ってくれないんですけど、
何度も何度も何度も言ったら髪形変えてきたら良いって言ったんですよ?!
もーぅ素直にYESって言えない所が可愛くってかぁいくって〜クフックハハハハハハハ!!」
周りのハートが具現化して飛んでくるんじゃないかと言うほど骸サンは幸せの絶頂なご様子。