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□拍手御礼に使った文と突発SS
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!ジャンプ45号、標的260ネタばれ
!重要なところも割とそうでないところにも反応した1827SS
!あと若干26巻の要素も入ります。
!ネタばれを基にした捏造、捏造です。
以下おkな方どうぞ。
お願いですからネタばれいやんの方は絶対見ないでください。
そりゃあ僕にだって羞恥心はあるさ。
チョイスが始まる前日。
雲雀恭弥は匣を片手に悩んでいた。
形態変化。
よく分からないし、知ろうとも思わないがボンゴレ匣にはとりあえず動物が武器化する特性があるらしい。
それは良い。何が出るかは分からないがトンファー以外の得物にも興味はある。
問題はここからだ。
形態変化を行う際は匣の動物と同調し、つまりは名前を呼び互いにコンセンサスを取ることが不可欠だという。
…呼ぶのか?名前を?
雲雀は難しい顔をして匣を見た。
理由は一つ。
「名前なんて、付けてない。」
つまりは、そういう事だ。それがたとえヒトでなくても雲雀は何かと時間を共有することがほとんど無かった。十年間ずっと一緒に生きてきたあの鳥でさえも、始まりはいつのまにか着いてくるようになって、いつのまにか他人によって自分にリンクしすぎたなんとも言えない名前が付けられていた。
要するに自分で何かに対して名前を付けたことが無いのだ。
そんなことをしなくても今ある名前で良いじゃないかと言われてもそれをしたいとは思わない。
バリネズミなんてふざけた名前声に出して呼べるわけが無い。
かといって自分で一から考えるにも慣れてないゆえ何一つ浮かばない。
「…とりあえず名前で悩んでるのは分かったんですが…それとオレの今の状態ってどういうふうに繋がるんですか…ね?」
雲雀の足元、厳密には足の下にはたんこぶ一つ分咬み殺されて後ろ手でトンファーの玉鎖で縛られて俯せに付してるツナがいた。
その目の前ではやたらと頭が大きなライオンがぎゃうぎゃう泣き叫んでいる。
心無顔が青い。ずいぶんと飼い主に似ている。
「用件は簡単だ。コレの名前考えて。」
一言そういうなり開匣し、出てきたハリネズミをツナの目の前に置いた。
「あれ、これって雲雀さんの匣アニマルですよね?バリネズミじゃないん――いだだだだだっ!痛いっ痛いです!」
僕が本気でそれをそう呼ぶと思うのか。
その気持ちをこめて鎖の伸びるトンファーを思い切り引っ張り頭も踏み付けた。
相当痛いらしくツナはばたばたと足を動かしている。
「次その名前を言ったら口に刺付きねじ込むからね。」
「具体的すぎて怖いですっ!せめて咬み殺すって言ってほしいですっ」
「それが良いならそうするけど。」
「やめてください」
とりあえず雲雀も落ち着いたらしく脚を下ろしトンファーも戻した。
「ふう。とりあえず忙しくはないですし名前は手伝いますがその前に…」
「何?」
「ソファー座っていいですか?」
流石でなくてもこの体勢は嫌だ。
「ハリネズミの名前ですからね…」
解放されてすぐツナは雲雀の腰掛けるソファの端に座りハリネズミを膝に乗せて考える。ナッツはヒバードと遊んでいる。
「あ、オレ思いつきました!」
「何?言ってみなよ」
「雲雀さんのねずみでヒバチュいだだだだだっ嘘ですごめんなさいほっぺ引っ張らないでくださいー!」
「君も黄色い電気鼠みたいにしてやろうか?その気になれば一生残る赤痣付けてやれるけど?」
「ていうか雲雀さんポケモン見てたんですねそっちに驚きです。」
「ふうん。どうやらアンパンヒーローの彼の方がお好みのようだ。」
「やーめーてー!」
「ほら、ぐだらないこと言ってないでさっさと考えな。」
「というか無理矢理考える必要あるんですか?雲雀さんならもうトリ、とかネズミとかで済ませそうなんですけど。」
「ワオ!君自分の相棒に対してそんなこと言うの?最低だね。」
「最低なのは視線を泳がせてそれを言うあなたです。図星なんですね。」
「あーそうさっ。呼んだら思いきり刺されたけど何か問題でも?」
「雲雀さんらしくて返す言葉もないです。」
そう零しながら指でハリネズミを突いて遊ぶ。
お腹辺りを付いたらくるんと球体になった。
「おぉー。」
まるでボールのように転がってみせるハリネズミにツナは閃いた。
「ロールなんてどうですか?」
「ロール?」
「だってこの子ボール見たいに転がれますし。安直ですかね?」
「ロール、ね。
…戻ってきな、ロール。」
試しに呼び掛けてみると、気に入ったのか体型を戻して雲雀の方に帰ってきた。
「…うん、良いと思うよ。ロールで。」
「…よかったです。」
バリネズミで通っていたこの匣アニマルが無事まともな名前を付けてもらえたからか、はたまた雲雀が無事に自分の提案を気に入ったからか、ツナは安堵に顔を綻ばせた。
「じゃあオレはコレで…」
「おいで、ロール。…形態変化(カンビオ・フォルマ)。」
「…え?」
背後で不吉な言葉を聞いた気がした。機械よろしく軋むような音をたてて振り向いてみると雲雀の指辺りから光を発していた。
「…雲雀、さん?」
「ふうん。手錠…ね。なかなか楽しそうじゃない。」
「あ、無事に使えたんですね!よかったです!じゃあオレ」
カシャン
またもや不吉な音がしたかと思えば今度は右手のみが動かない。見てみると銀色の輪っかがはまっている。
「せっかく名前を付けてくれたんだ。お礼にコレ、君で試してあげる。何ができるのか気になるしね。」
にたりと笑い反対側を引かれれば否応無く雲雀の方へ行ってしまう自分の身体。ナッツは炎切れで帰ってしまいもういない。
ツナは頬に当たる硬い感触、そして痛みに自分終了のお知らせを聞いた気がした。
fin
それほど四堂には衝撃的だったのです。
ヒバリが匣アニマルに名前を付けて、なおかつ呼んだところが。
日記を拝見させてもらったあたり、ほぼすべてのヒバツナスキーがヒバリ+手錠=ヒバツナ手錠プレイの公式を叩き出していることが発覚。
みんなシンクロしてるね!
やっぱ手錠を主武器にするってことは初代雲さんは相手を拘束して情報引きだすために拷問とかで嬲り倒したのだろうか。
秘密諜報部だし…。
05/10/09