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□拍手御礼に使った文と突発SS
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!雲綱風
!アニリボの設定を使った捏造、捏造です(大事なことなので2回言います)。
!例によって例の如く某格闘マンガのネタあり
!例によって例の如く風の性格に多大なな捏造あり(“お師匠様は退屈しているようです”参照)
!口調、および大体の性格をアニメ調に変更しました。



お師匠様は何かとキスが好きなようです。



アルコバレーノの試練として風はツナと雲雀を参加者として指定し、そして二人は結果として絶妙とちぐはぐを足して割ったようなチームワークで辛くも試練に合格した。
それはそのあとの何気ない光景…になるはずだったものである。


「沢田綱吉、それと雲雀恭弥。印のついでに付き合ってほしいことがあるんですけど…少しお時間よろしいですか?」

「…何」

「出来れば戦いはもう遠慮したいなぁって思っているんですが…」


印を受けさてようやく帰れると思っていた二人に突如風からストップが掛かり、早くツナを連れてかえって充電したかった雲雀は不機嫌そうに、厳しい修業にヘロヘロなツナは少し疲れた様子で立ち止まった。
そんな二人に構う事なく風はくすくすと笑いながらとんと軽やかな動きで雲雀の肩に乗った。


「…ちょっと、さっさと退きなよ」

「そんな堅いこといわないでください。たとえ試練で正式に戦ってはいなくとも今回は私の負けに変わりありませんから。一族のしきたりとしてしておかないと気が済まないのです」

「…しきたりって?」


こてんとツナが首を傾げて尋ねるや否や風は雲雀の頬に口付けた。


「!?…なにすんの、さっ!」


頬とは言えツナ以外のキスで反射的にトンファーを振るうもあっさりと躱されてしまった。


「死の接吻…といったところでしょうか?次に会うときはつぶしてやるから首を洗って待っていさい、ってね。」

「そーいや風、おまえの一族って戦いに負けた場合死の接吻を送って地獄の果てまで相手を追い掛けて殺せって掟があったんだったな。」

「その通り。よく覚えていましたね。」

「おっかねぇー!何その骸に負けたヒバリさんをまんま体現したような掟!」

「…つ な よ し?」

「ひぃっひばっヒバリさっ…!」

「余計な一言が多いよ?帰ったらお仕置きね?(今日はこの後僕の家においで?頑張ってた君にたくさんご褒美をあげる)」

「主音声と副音声が逆になってますけど?!」


あれーおかしいなぁ。
風と同じ笑顔のはずなのに花どころかブリザードが見えるんだけど。
己の一言をここまで後悔したことはこれまでにもこの先にもきっと無いのだろうとツナは自分の色々なモノの終わりを感じながらそう思った。


「…まぁ、赤ん坊になる前にオレもされたからな、それ。でもなんでだ?あんときゃ確か引き分けだっただろ?」

「…細かいことはいいじゃないですか。似たようなものですし。…まぁ流石に殺すなんて愛弟子の教育に悪いことは極力したくないですから。“また遊びましょう”くらいの解釈で良いんですけどね。はぁ…試練さえなければ心置きなくあなたとも再戦出来たのに…残念です。」

「…ふーん。そういうことね。良いよ。いくらでも掛かって来なよ。返り討ちにしてあげるから。」

「ふふ。私に一発も入れられなかったのに随分と大きく出られましたね。楽しみにしていますよ。それが現実になるのを。」


同じ顔の赤ん坊にキスされるのは何ともいえない心境だったが、戦いが好きな雲雀はその意味を知りにやりと笑みを浮かべた。


「それと、沢田綱吉は、と…」

「いやっオレは良いです!遠慮します!」

「お前も受け取っとけ。風の動きに戸惑うようじゃまだまだだからな。」

「あだっ!ひぃっ…風…さんっ!勘弁してくださいっ!」


リボーンに風の目の前まで蹴り出された挙げ句にっといたずらっ子のような笑みを浮かべながらツナのうえにちょんと乗っかってさらに笑みを深くする風にツナは出会った頃のヒバリの顔を垣間見た気がした。


「大丈夫ですよ。痛くはありませんしすぐに終わりますから。」


にこぉ、と笑いながらツナの頬を押さえゆっくり顔を近付ける風にツナは思わず目を瞑った。

ちゅう


「んむぅ?!」

「んなっ!?」

「…お、」


唇に感じた感覚にツナは目を見開き、その光景を目にしたヒバリは当然驚きに声をあげ、初めて見たその光景にリボーンは興味深そうに一言発した。
頬にされるだろうと思っていた風のキスはツナの唇に行っていた。
相手が小さいこともあり慌てて引き剥がそうとツナの手が動くよりも早く僅かに開いた隙間から風の舌が入り込みツナの背中が一気に張った。


「…っは、ごちそうさまでした。」


そして5分程ツナの口内とくぐもった声を堪能した後風はあっさりと離れツナの上から降りた。


「へ、…ぇ…?」


ふらふらと立ち上がろうにも完全に力が抜けてぺたんと座り込み茫然とするツナ。
ヒバリの目の前で他人にキスをされたのと、アルコバレーノとはいえ子供のキスで腰が立たなくなったという二重のショックが原因である。


「あって間もないあなたにこんなことを言うのは可笑しいかもしれませんが…沢田綱吉、いえ、つなよし。

私の子供を産んではくれませんか?」

「っ…!」


フルネームが名前に変わったからか、子供特有の可愛らしい仕草で大人なことを言われてきゅんときたのかツナはというと顔を真っ赤にしたまま固まってしまった。
冷静に考えれば段階を相当すっ飛ばしている上に、男相手にいう言葉でもないのだが、言われた当の本人は風のさわやか且つ真剣なまなざしに完全にやられており、この場に突っ込みが可能なものは一人も残らなかった。


「っちょっと…僕の目の前でいい度胸じゃないのさ。このマセガキが。」


雲雀以外は。


「仕方ないでしょう。この子があまりにも愛らしくて我慢が出来なくなってしまったんです。戦うより愛でたい気持ちになるのが当然だと思いますが?あぁ、それともお子様なあなたにはこの子の良さが分かりませんかね?」

「冗談。この子を愛でるのは僕の役目。それにお子様って何?鏡見てもの良いなよ。ちんちくりんのお子さまの君には出る幕が無いってことちゃんと理解しな。」

「ふふっ…。やっぱりあなたの場合は遊ぶよりも叩き潰して再起不能にしたほうが良いみたいですね。喜びなさい?君へのそれは文字通り死の接吻になりそうですよ?」

「上等だよ。同じ顔は二人もいらない。」

「偶然ですね。それちょうど私も思ってたところなんです。」


子供には間違っても見せたくないくらい邪悪な笑顔を浮かべるヒバリと、それを不純物が一切無い子供特有の無邪気な笑顔で受け流す風に、普段は平静を保つラル(一部始終見ていた)でさえ引きつった顔をしていたのは言うまでもない。



「その掟、確か…戦って負かした相手が異性だったら愛の口付けを送って伴侶にしろ、だったが…ラルに負けたときは頬にしてたよな。あいつ。」

「当然だ。オレに勝てないような男はこっちが願い下げだからな。」

「なんにせよ良かったじゃねーか、ツナ。お前はあいつとの再戦は無さそうだぞ。」

「良いのか?その代わり求愛はされるんだぞ?」

「今更じゃねーか。一人増えたところで大してかわんねーぞ。」


いつのまにか両側にいたリボーンとラルに言われた言葉は幸か不幸か放心して埴輪化していたツナには一切届いていなかったという。


fin



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前回は単に風が話に入ってくるだけだったけど、今回はヒバツナに絡んでもらいました。
大人だったら面白みがないので敢えて子供のままで(笑)
等身大だとヒバツナ大人ヒバと似たようなものじゃんと思って、アルコのユニークネスを出してみました。中学生VS赤ん坊って面白いと思う。

掟云々ははい某格闘マンガのネタでございますv
短編がちょっとどれも行き詰ってるので軽いSSでの気分転換でした^^
どうしてもアニメでやるまでに書いておきたかったんです><

ちなみにこの話の設定の蛇足ですが、
風の死の接吻を受けたのは
リボーン(引き分け)
ラル(ラルの勝ち)
で。
コロネロは僅差で負けているって設定です。
それに加えてスカル、ヴェルデは土俵が違うとのことで戦わず、ルーチェ、マーモンはフェミニスト精神発揮で戦っていないという設定。
マーモンは女の子にカウントされて若干切れていたり、女に子のラルが風と戦った上にキスをされているのはラルが『女を理由に戦わないなんてふざけたこと言ったら殺すぞ』と風にブチ切れたなど他にあれこれありますが自重します(笑)

08/13/09


改訂版

アニメ版で風の口調、大体の性格が分かりガチ捏造版を残したままにしておくのも心もとないと思いまして…。
呼びかけ、口調等を変更しました。

べっべつに犬○叉の○六のセリフを風に言わせたからって訳じゃないんだからね!!

12/17/09
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