TOA小説
□深夜、窓辺にて
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【深夜、窓辺にて】
グランコクマ・王宮内・廊下・深夜。
ジェイドはコツコツと靴の音を響かせながら、自室で仮眠をとろうと廊下を歩いていた。
若干、彼の顔はとろんとした状態で、かなり長い時間寝ていないことがわかる。
(やっと書類が片付いた……久しぶりに眠れるな…)
もう少しで、自分の部屋の扉がみえたはずだった。実際、目と鼻の先で。
「んぐっ!?」
口をなにやら甘い匂いのするハンカチで塞がれ、ジェイドは目を見開いた。
抵抗を試みて、後ろを振り向こうとするも――相手は複数らしい。力で勝てるわけがない。
急に襲ってきた眠気に、ジェイドは目をゆっくりと閉じた。
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