TOA小説

□あいしてるとかあいしてないとか
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ぶるり。

ジェイドの背筋が震えた。

(なんだ……?)

そう思いながら、ジェイドは自室の扉を開く。

「……」

訝しげな目で、目の前のソファに座る、お坊ちゃんをみた。


【あいしてるとかあいしてないとか、】




「ルーク……あなた、なんでここにいるんですか」

「ん、暇つぶしだよ」

極普通に坦々と語りあげるルークに、ジェイドはいかにも『帰れ』という厳しい目を向けて言った。

「暇つぶし……?いいのですか、あなたのような人がこんな、グランコクマの私の執務室でくつろいでいても……」

口調も普段より増して強い。
そんなジェイドを横目に、ルークはジェイドの執務室の上に置いてあった小難しい本をぱらぱらとめくっていた。

「よくこんな本読めんのな」

「話を逸らさないで下さい」

ジェイドは怒った口調をやめない。
ルークは表情も視線も変えはしないが、そのジェイドの異変に、少しだけ気がかかっていた。


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