青葉
□believe
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君に、何がしてあげられるんだろう・・・
何度、打ちのめされても、何度、倒れても、諦める事無く、ただ、真っ直ぐ前だけを見詰めて、立ち上がる君に。
傷だらけの身体を、引き摺りながらも、前へと進もうと、もがき、苦しむ君の背中に、掛ける言葉すら、見つける事が出来ないままなのに。
出来る事なら、君に降り注ぐ、全ての不幸や災いから君を護りたい。
護って、あげたい。
もう、これ以上、君の悲しむ表情は見たくない。
君には、この未来(さき)ずっと笑っていて欲しい。
其れまで、幸せと言うには、あまりにも悲しい事が多すぎた過去の日々の分まで。
どんなに想っても、実際、君にしてあげられる事は、本当に僅かでしかなくて。
歯痒い思いだけが、募って行く。
それなのに、君は笑う。
君の、その笑顔に泣きそうになる。
君が幸福になるのなら、君の力になれるのなら、何だってする。
君の、その胸に秘められた悲しみを、知っているから。
悔しくて、悲しくて、でも、どうする事も出来無くて、無力な自分を呪う事しか出来なかった日々。
流した涙も、眠れない夜も、それ以上の笑顔の日々へと、続く道だと信じてる。
君の、望む光に、その手が届くその日まで。
〈Fin〉