ダイヤモンド

□量よりも質よりも?
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「はあー・・・」


吐き出す息が、白く目の前を染めた。

冬至の頃に比べ、少し日が伸びてきたとはいえ、寒さは一番厳しいこの時期、もう夕方ともなると、陽射しは辛うじて残っていても、気温はあっという間に下がってくる。

それに加えて、時折強く吹く北風が更に体感温度を下げていた。


「ううっ。 寒みぃ〜な。」


かじかむ手をポケットに突っこもうとして、いつもなら無い筈の荷物を強く意識した。


「あー。」


改めて意識を向けると、その存在を示す、其れなりの重量を伝えてくる左手の紙袋を見下ろした。

その地味な袋の中には、華やかな色彩の小箱達が詰め込まれていた。
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