短編

□小さくなっちゃった
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朝、カーテンの隙間から差し込む光で目が覚めた。

時計を見ればまだ早い時間でもう一度寝ようと身体の向きを変えて布団に入って


隣を見れば…






え?誰???









そこには3歳くらいのショートカットの小さい女の子が丸くなって寝ていた。

寝起きで寝ぼけているのだと思い目を擦ってみても、どう見てもそこには女の子がいた。




あれ?ていうか夢莉は?どこ行った?











え、、、


まさか…あるわけないよな?





気になってもう一度なんて、眠れるはずもなく隣にいる小さい女の子の身体をさすってみれば





「…んっ…あ、おはよ…」

「あ、おはよ…ってそうじゃないねん!」

「ん??」


「誰?」



「え、?」






なんかこの様子からして、、この子はまさかの夢莉本人?




「自分の身体見てみ」

「…っえええええ!!!?????」



うん。本人だ。…っていや納得してる場合じゃない……

どうするこの状況。。



「さーかちゃ…っ!?」


え、見た目だけじゃなくて喋り方まで変わっちゃったん!?
上手く喋れない自分に驚いてる夢莉…可愛すぎる。。




「どしたの!ゆーりたん!」

「ふきゅおっちい…」




赤ちゃん言葉、、、可愛い…!母性本能爆発しそう。。


小さい頃の夢莉ってこんな感じだったんかな?…だとしたら天使すぎる。





「服かぁ…」


子供服なんてあるわけないけど、でも今夢莉が着てるこのサイズだと服本来の役割を果たしてない。





あ、!私が買っても小さすぎて着れなかったTシャツを着せれば丁度よくワンピースみたいになるんじゃないか、、?






と思い夢莉に着せてみたけど、、、


「かわいいよおおおお!!」


可愛すぎる!


さっきから可愛いしか言ってない気がするけど、
いつもクールぶってる夢莉からこんな幼い姿が見れるなんて、、感動。。








「おにゃか…しゅいた」






夢莉のためにおにぎりとスープを作って食べようとするも手が小さいからなのか、おにぎりを1口食べれば端からお米がボロボロこぼれてしまっていて

おにぎりをくずしてお茶碗に入れてスプーンで食べさせることにした。



「ゆーりたん、あーん」



顔を赤くしている夢莉はかなり悩んでいる様子。

お腹すいててご飯を食べたいけど自分じゃ食べれない。だけど食べさせてもらうのが恥ずかしい。こんな時くらい素直になればいいのに…




「恥ずかしい?」


コクっと頷く夢莉。



「やめる?」

そして今度は首を振る。




「じゃあ、あーん…」


「…んっ」


「美味しい??」

「おいちぃ…もっと…」



さっきまで恥ずかしがっていたのはどこへ???と思ったけど素直に甘えられるようになったんなら、それはそれで良かったし、今日はお互い運がいい事に仕事がちょうど休みだったから沢山チビゆーりを堪能しようと決めた。






「あぁ…こぼれてんで」


スープが入ったお皿に口付けて直接飲んでいるのはいい物のけど、、口の端からかなりこぼれ出てる。
そっとタオルで拭いてあげれば



「ありゃと」


そう言ってニコッと笑う夢莉。そんな可愛い笑顔を向けられたらなんでも許してしまいそう。。
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