短編

□変わらない
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「さやかちゃん、いつもありがとう。」




少し顔を紅くしながらも、しっかり目を見て伝えてくれて




「こちらこそ、いつもありがとう。」




そう言うとニッコリ微笑んだ。


いつまでもこの可愛い笑顔を傍で見ていたい。








6月27日。




私たちにとって、とても大切な日。





実を言うとかなり前から楽しみにしていた



有難いことにお互い最近仕事が増えて、

この日も仕事が入ってしまっていた。



外に出かけるのもいいかなとは思ったけど

2人きりの空間でまったり過ごしたくて

家で過ごすことにして、
先に帰ってきた私は準備を済ませ夢莉を待った





大好きな人と大切な日を過ごす。

それだけでもう嬉しくて家で落ち着いて待つことができず
ずっと部屋の中を行き来していると





ピコンっ




携帯の通知音が響いた。






【もうすぐ着くよ】







まだインターホンはなってもいないのに
玄関の前で夢莉を待った。





こんなとこ見られたら子供っぽいって笑われちゃうかな。





でも優しい君は

どんな私でも受け入れてくれると知っている。









ガチャっ





ドアが開いた瞬間

夢莉に飛びついて




そんな私をふらつきながらもしっかり受け止めて背中に腕を回して抱きしめてくれた。






「ゆーりー!」

「なーに!」

「会いたかった!!」


「…昨日会ったばっかやん…///」


「むぅ…」


「あぁ、ごめん。ごめんね?
私も会いたかったよ」



そう言って背中をそっと撫でてくれた






夢莉は人に素直に想いを伝えるのが苦手だけど

私には照れながらもしっかり伝えてくれる。





そんな優しさで満ち溢れてる夢莉が

私はだいすき。











「そろそろ、中入ろっか、?」



少しの間、抱き合っていると夢莉が身体を離し、そういった。




「このまま行こ」


「ふふっいいよ」



私のめんどくさい我儘にもしっかり付き合ってくれて

抱き合ったままリビングへと移動する。






ソファにそっと降ろされ、夢莉は離れていった。



寝室へ行ったからきっと部屋着に着替えるところだろう。






そして私も寝室へと向かった。
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