ジヨテソ

□メルヘンな彼
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ガサガサ・・・

あれ?僕いつの間にベッドに?スンリが運んでくれたのか・・・

ふと、何かの気配を感じ取って起きてみると、
横にあのネコが座り込んでこちらを見ていた。

「フフフ、スンリの所で寝なかったの?」

頭を撫でながら話しかけていると、手に紙らしき物があたった。

(あれ?付箋がなんで頭に・・・?)

スンリがイタズラしたのかな?なんて思いながらその付箋をみると

「ん?・・・ジ、ヨン??」

そこにはとても歪な文字でジヨン、と書かれていた。ジヨン、で僕が思い出すのは、アイドルグループの1人の女の子だった。

スンリ、あの子が好きなのかなぁ?なんか学校でよくアイドルのモノマネしてるし。

「あ、そういえば、ネコの名前まだ考えて無かったなぁ」

名前なんてつけたら情が湧いて、余計に手放しづらくなりそうで、付けるのもやめようか迷ったけれど、なんて呼んだらいいか分からないもんね。なんて1人言い訳じみたことを言い、僕は付箋に視線をやった。

「じゃあ君の名前は今日からジヨンのじーくん!!」


ネーミングセンスは置いといて、なんだか人間みたいな名前になっちゃったけどいいよね。
じーくんも心無しか嬉しそうにみえるし。

僕はじーくんのお腹を撫でながら、じーくんは僕の手に長いしっぽを絡ませながら再び眠りについた。
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