ジヨテソ
□メルヘンな彼
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けど、そんな漫画やアニメじゃないから上手くいかない訳で、あっさり家族にバレてしまった。
お母さんは呆れながら、最初は反対していたけど、この可愛いネコを見てると絆されたみたいで、数日なら飼うことを了承してくれた。
弟のスンリは昔からネコが好きだったみたいで、
僕の部屋に泊まり込んでまで一緒に世話をしてくれるらしい。
ついでにスンリについて紹介するとしたら、僕とは違ってとっても明るくて、人気者。
僕がいつもオドオドしてるのが気に入らないのか理由はよく分からないけど、学校では話しかけないで!なんて言われてしまっている。
そんな僕と同じ部屋で寝るのは嫌じゃないのかな?なんて思うけどさっきから上機嫌だからいっか。
にしてもスンリが部屋に来てからネコの機嫌が悪いような・・・あ、スンリのこと引っ掻いた
「痛った!!なんやこのネコ!!腹立つな!」
フフフッ、なんか2人共かわいいな。
思わず笑うとスンリが普段丸い目を更に丸くしながら、こちらを向いて僕をじっと見つめていた。
・・・もしかして笑ったから気を悪くした?
「ご、ごめん・・・?」
謝るとなんだかスンリはバツ悪そうな顔をしながら、別に謝ってとか言ってないでしょ・・・とそっぽを向いた。
良かった、別に怒ってる訳じゃないみたい。
僕は一安心すると、なんだか眠気に襲われて、
そのまま寝てしまった。
「お前はええよなぁ・・・ネコやからテソニヒョンに撫でてもらえて。役得やわ。」
スンリの呟きには気付かずに・・・