KOOKV
□お清め
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話によると何粒も媚薬を飲まされたらしい。少なくとも通常の服用量の3倍以上。まだ飲まされた錠剤が胃の中にあるはず。溶け出す前に。
「ヒョン、自分で吐き出せますか?」
流し台の前に立ち続けること約3分。早くしないと溶けてしまうのでは、と気が気でない。
『グガぁ、やっぱむり、、』
なんとなくこうなる予感はしていたので、すぐに手を洗ってヒョンが怖がる前に
「荒治療になりますけど、恨まないで」
ヒョンの後ろ首を掴んで、指を喉の方で暴れさせる。
『え、!?ぅぐっ、、ゔぇぇ、ケホッ 』
ヒョンは思わず俺の指を噛み、えずきながらボロボロ涙を流している。苦しさによる生理的なものだろう。今日何回泣いてるんだろう、可哀想に。ヒョンが涙を流した原因が俺以外であった事実が許せない。ヒョンを泣かしていいのは俺だけのはずなのに。いや待て、泣かせちゃダメか。
「全部吐けました?じゃ、うがいして」
放心状態のヒョンを抱えて風呂場に向かう。服を脱がせようとしたら一瞬だけ怯えたような素振りを見せた。
「怖かったんですね、もう大丈夫ですよ」
優しくヒョンの頭を撫でて啄むだけのキスをした。脱がせる前から気が付いていたが、勃ち方が明らかにおかしい。今までにないほど腫れ上がっていて見るに耐えない。
「ヒョン、どれくらい飲まされました?」
『錠剤いっぱいと…ローションにも何か入ってるって言ってた。でもね!僕、唇は守ったの。意識飛びかけて怖かったけど、ずっとグガのこと考えてたんだよ。』
「偉いですね。媚薬使われても俺のために頑張ってくれるなんて。どうせヒョンのことだから怖くて泣きじゃくってたのかと思いました笑」
『う、うるさい!そんなことないし…』
笑いながらからかってみたら、ヒョンがいつもの調子を取り戻してきて安心した。このまま全て忘れてしまえばいい。