男子高校生の(クズな)日常

□03男の子ですもの
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「ゆーうりちゃんっ」

「ん…あずさ?」

「寝てたん?5時間目おらんかったから探しに来ちゃった」

「今何時?」

「6時間目始まったとこ。最近頑張って授業受けてると思ってたのに。サボり癖再発?」

「んー、いや、今日はなんとなく…」

「まだボーッとしてるん?起こしてあげよっか?はい、ちゅ」

「……」

「何か反応してよぉ」



気付いたら梓は上にいて、ぎゅーとかちゅーとか楽しそうに言いながら何度も何度も唇や首にキスをしてくる。



「梓さぁ」

「なにぃ?」

「コレ、誰かに見られたらどうする?」

「えー?別に気にしやんけど」

「友達でも?」

「うん」

「先生でも?」

「先生なら逆に見せつけたい。羨ましがられそう」

「怒られるかもよ」

「ゆうりちゃんと一緒なら怒られてもいいもーん」

「…ふふっ、あははっ」

「なんで笑うん!」

「いや、なんかおかしくて」



そうそう、こういう緩さ。
なーんにも考えなくて本能のままって感じ、すごいラク。抑えつけられるのは窮屈。
きっと今の自分にはこういうコの方が合ってる。



「ゆうりちゃん、したくなった?」

「んー」

「ちょっとおっきくなってる」

「最近してないから」

「しよ?」

「…あー、ダメだ。ゴム持ってない」

「生でもいいよ?」

「ムリ。子供出来たとか言われんのヤだし」

「ちぇー。ゴム持って来てたらよかった」

「口でしてよ」

「ムラムラしてる?」

「してる。早く」

「ふふ、ゆーりちゃん可愛い」



もうすぐテストで、さやかちゃんは放課後おべんきょーしなきゃだから。
セックスなんて久しくしてない。一人でなんてむなしすぎるししたくない。
高2男子なんて毎日でもヤんなきゃムリだって。
別に、浮気してるわけじゃないし。
浮気って浮ついた気持ちのことでしょ?
自分の気持ちはさやかちゃんにしかないし、そこはブレてない。梓には1ミリも心は動かないし。梓は良いオトモダチ。








「ゆーうりちゃん」

「ん、」

「チャイム鳴ったよ?」

「うん、行くか」

「明日さぁ、英語小テストあるって知ってた?」

「え、マジ?」



結局梓に2回抜いてもらって、さやかちゃんには授業遅刻するなって言われたにも関わらず5時間目も6時間目もサボって1日が終わった。



「あ、夢莉」

「紗英さま」

「午後どこ行ってたん?あ、ていうか今日バイト入れる?人足らんらしい」

「うん、いける」

「店長に言っとくわ」



放課後ヒマだったしバイトはちょうどいい。
紗英さまもいるし。

バイト先は、海辺のオシャレなカフェ。
近くに高校が何個かあるから、高校生がたくさん来てなかなかの忙しさだけど店長もバイトメンバーも良い人ばっかりで紹介してくれた紗英さまには感謝している。



「今日も忙しそうやなぁ」

「賄い、パンケーキにしよ」

「夢莉そればっかやんな」

「美味しいもん」




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