Short Story
□時計は再び時を刻む
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「私、アイドルになる!」
そう言って君が東京に旅立ってから3年近くの年月がすぎた。
俺は彼女が日々アイドルとして己を高めている東京がどんな所なのか知りたかった。
だから俺は苦手な勉強も必死に頑張ってやってきた。
俺たちが住んでいた場所とは違いどこへ行っても人の嵐。
まるで所詮はお前もファンの中の1人に過ぎないと通告されているようだった。
今頃どこかで撮影でもしてるのかもしれない。
連絡したらすぐに会いに来てくれるのかな、それともこんな俺の事なんてとっくに忘れているのだろうか。
どちらにせよ今の俺は彼女に会うことは出来ない。
彼女はアイドル、俺はただの元カレなんだから・・・
【時計は再び時を刻む】