Short Story
□真夏色のライラック
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いくら夜とはいえまだ8月。
蒸し蒸しするような暑さに耐えかねた俺はエアコンの電源を入れることにした。
少し経てば涼しい風が吹いてきて汗だくの身体に染み込んでいく。
さて、今日は家事もある程度終えていれば課題も特にない。
それなら残りの時間はのんびり過ごすのも悪くない。
そう決めてソファに座ろうとしたその時チャイムが鳴った。
こんな時間が人が来るなんて珍しい、不思議に思って玄関を開けたことを俺はすぐに後悔することになる。
「やっほ〜!優希!」
『・・・帰れ。』
【真夏色のライラック】