BOOK1

□幼馴染
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なんて1人思い...
沈黙を破ったのは美優紀の方だった


「彩ちゃん」
「ん?」
「ここ座って」
そう言って美優紀がいるベッドの隣をトントンして座るように言う
「ん、」
座ると、美優紀が向かい合わせに私の上に跨り
「なぁ、ぎゅーってして?」
「はぁ?なんでなん?」
「なんとなく」
「いややわ」
「えーいいやん、そんくらいしてよ」
「なんかしてくれるんならええよ」
「えーいいよ、してあげる」
「ほんじゃ、したる」
「やったーー!」
ぎゅー
これでもかって言うくらいに彩は美優紀のことを抱きしめた。
こんなんしたら
口を滑らして「好き」って出ちゃうよな
我慢我慢

「ぎゅーしてくれたから
なんかしたる」
「なんでそんな上からなん?」
「してほしいんやろ?」
「まぁ、」
「何してほしいん?」
「それは考えてなかったわ」
「えー、、、」
「じゃー、美優紀の考えるご褒美ちょうだい」
「んー、わかった
じゃー、

目瞑って」

「わかった、はい」

これはもしやと思いながら
平常心を保ち
そっと目を瞑る

平常心を保っていたのに、
美優紀はそれを見透かしたかのように
耳元で
「めっちゃ心臓バクバクゆってんで...」
と囁く
「意地悪やな」
そう一言吐くと
「「ンッ」」
「え、美優紀?」
「なに?彩ちゃん///」
「え、いや、、なにしてん?」
「ご褒美ほしかったんやろ?」
「いや、そやけど
キスしてくれると思ってなかってんから」
「いややった?」
「そんなわけ...


ないやん」
「よかった」
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