劇場版&番外編
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「あとは雷管に繋がるこの二つのコードを…」
「……」
パチンという音がした。
あと一本…!
「よし、これを切れば終わり」
パチン
ピーーーーー
「「ッ!?」」
切ったと同時に赤いランプが点灯した。
息をのんだ瞬間、起爆装置に流れるメッセージ。
"RECEPTION OFF"
「やった…」
「安室さん凄い…!ありがとうございます!」
「ギリギリだったな」
思わず後ろから抱きついた私の手をぎゅっと握ってくれた。
あとはコナン君と赤井さんとキュラソーだ。
ゆっくりもしていられないと立ち上がる。
「!?◇◇!」
「きゃぁ!?」
どこからか銃弾が雨のように襲ってくる。
安室さんに腕を引かれて観覧車内部を走りまわった。
「こっちだ!」
「安室さん!」
上へ上へと逃げて行く。
頑丈な壁まで隠れたところで、銃撃が遠い場所を狙っているのが分かった。
「誰かが狙われているな」
「コナン君、赤井さん…」
「動くなら今しかない。◇◇はここに隠れているんだ」
「え!?安室さんは!?」
「あのまま弾が爆薬に当たるとまずい。回収してくるからここで待ってろ」
「安室さん!」
振り向きもせず、赤井さんのライフルバッグを持って走っていってしまった。
私が下手に動くのは逆効果だと思う。
大人しく待っていると強い風が吹いてきた。
カシャンという音が聞こえてそちらを見る。
これは、コナン君の追跡眼鏡?
まさかコナン君…!?
とっさに眼鏡をかけて彼の探偵バッジの場所を確認する。
発信機によってあちこち動いているのが分かって、怪我をしている様子ではないことに一安心。
ほっと息をついていると、安室さんが戻ってくる。
え、はやっ…
「安室さん大丈夫ですか!?」
「あぁ。とりあえず半分は回収したがもう半分は…」
「あれは生身の人間が取れる場所じゃないですね…」
「ところで◇◇、その眼鏡は?」
「コナン君のが飛ばされてきちゃったみたいで」
「ホー…」
意味深にジーっと見つめてくるので居心地が悪い…。
するとちょうど下からコナン君の声が聞こえた。
赤井さんも一緒みたい。
「そのライフルは飾りですか!」
「コナン君!赤井さん!無事で良かった…」
「安室さん!◇◇さん!」
「反撃の方法はないのかFBI!?」
どうやら赤井さんの暗視スコープが壊れてしまったらしい。
あれだけの銃撃がありながら壊れたのがスコープだけだったのは不幸中の幸いじゃないかな。
「使えるのは通常のこのスコープのみ。これじゃどでかい鉄の闇夜のカラスは落とせんよ」
「コナン君のこの眼鏡じゃ…ダメだよね」
「確かに暗視機能はあるけどスコープ程の性能は…っていうかその眼鏡」
「風で飛んできたの拾ったの」
「そのまま持ってて」
「うん」
これが無いとコナン君も不便だろうけど場所が離れてるので渡しにはいけない。
まぁ度は入ってないし大丈夫かな。
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