劇場版&番外編

□W
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結局、ライブ前日は何も出来なかった。

というより、安室さんの部屋から外に出られなかった。



コナン君から話を聞くに、峰不二子が子ども達を送り届けてくれたという。

その代わりに哀ちゃんが拐われてしまった。

ところが何故かとっても快適に過ごしているという。

峰不二子は幼児化した2人を気に入ってるから酷いことはしないだろう。



一日中動けなかったため、気づけば今日はライブ当日。



「機嫌直してくれませんか?」

「…(むすっ)」

「安室さん…◇◇さんに何したの?」

「ちょっとね。昨日からこの調子なんだ」

「◇◇さん体調悪いなら無理しなくても…」

「悪くない!すごく元気!」

「そ、そう…」



でもさすがにそろそろ許そうかな。

機嫌を直す代わりに重要な約束を取り付ける。



「そろそろだね…安室さん」

「あぁ。車を出そう」



コナン君が追跡眼鏡を起動。

数日前にルパンが盗み出したチェリーサファイアについている発信器を追っているらしい。

私はある人に電話をかける。



『予定通りだ。時期に到着する』

「現場についたらすぐに各配置にお願いします」

『了解』



ーーーピッ



「安室さん、この件に関して文句を言わない約束ですよ」

「文句は言っていませんよ」

「表情が文句を言ってます。ポーカーフェイスどこ行きました?」



実は昨日、安室さんに1ヶ月のお触り禁止令を出した。

さすがに予想外だったようで珍しく本気で焦る彼を見たと思う。

それで今日、必死に機嫌を直すためにあの手この手を行使していた。



結果、お触り禁止令を撤回する代わりにFBIに協力を求めることを提案。



酷く不愉快そうな顔をしていたけど、お触り禁止令よりはマシだと思ったらしく了承してくれた。

本気で困ったときはこの方法が彼の弱みになるなとひっそり確信したのは内緒。





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