劇場版&番外編

□II
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「?」

「ん?どうした?」

「コナン君、毛利さん、どうかしましたか?」



園子ちゃんに誘われてサクラサクホテルに向かう途中、コナン君と毛利さんが立ち止まった。

約束通り、安室さんも一緒にいる。



「いま佐藤刑事の声しなかった?」

「あぁ?空耳だろ」

「んー…佐藤刑事らしき人も見当たらないしね」



周りを見渡しつつホークアイで探っても佐藤刑事は見当たらない。

コナン君にしては珍しいけど、毛利さんの言う通り空耳かな?

立ち止まった私達を安室さんが待ってくれている。

その更に前では、蘭ちゃんと園子ちゃんが仲良くお話し中だ。



「ごめんねぇお父さんまで」

「全然!エミリオに会いたいんならキモいけど、あのマネージャーでしょ?」

「僕も突然同行することになってすみません」

「いいのいいの!◇◇さんのこと心配よね」

「バレてましたか」

「安室さんって本当に◇◇さんのことが大切なんですね」



JK2人がニヤニヤしてこっちを見てるのは分かってるけど無視だ。

赤くなってる顔が見えてるのはコナン君だけだと思う。



「さ!到着ですよ蘭王女様」

「もうやめてよー!」



ちなみに今朝、安室さんには以前あった事件のことは粗方話してある。

コナン君と毛利さんが見間違えるほど蘭ちゃんそっくりの王女様の話には驚いていた。

園子ちゃんと私は見間違えたりしなかったけど。

キッドやルパンの変装ならまだしも、似てるだけで見間違えられたら蘭ちゃんだって怒るよね。





ホテルのスタッフに案内されるまま歩く。

確かにエミリオの部屋には案内されたんだけど…



「毛利君!?」

「警部殿!」



何故か目暮警部と白鳥警部がいた。

話を聞くと、エミリオに脅迫状が寄せられているという。

毛利さんが張り切っているので、ここは彼に任せようと思う。



「お前も付いてくるか?」

「はい!毛利先生の傍で勉強させて頂きます!」



流石にここで断ると怪しいと判断したのか、安室さんは毛利さんに協力するという。

まさかクラウディアさんの傍に居たい…なんてことは無さそうなので放っておく。

蘭ちゃん達と一緒に部屋を出ることになった。



「とにかくこの階にガードは付けましょう」

「大丈夫じゃない?すっごく頼れるボディーガードが居るよね?」



コナン君のその言葉に思わず体がピクっと動いてしまった。

安室さんが横目で私を見ている。

視線は無視することにして、部屋を出た。

蘭ちゃんに呼ばれてコナン君も出てくる。

プロモーターさんがボディーガードについて説明している。

「「(わぁお、パパすごーい)」」

コナン君と顔を合わせて苦笑いしか出ない。



「ねぇ!下にスイーツのお店あったよね」

「あったあった!」



ここまで来てパパを探さずに帰るわけには行かない。

蘭ちゃんと園子ちゃんの目を盗んで探しに行こうとするコナン君を止める。



「ごめん2人とも、先に行っててくれる?」

「え、◇◇さんどうかしたんですか?」

「この前仕事でここに来たときお世話になった方に挨拶してくるね」

「じゃあ終わったら連絡して」

「ボクも行くー!」

「コナン君、お仕事の邪魔しちゃダメ」

「蘭ちゃん大丈夫。子ども好きな人だからコナン君も連れてっていいかな?」

「◇◇さんがそういうなら…」



2人がエレベーターに向かう。

私はコナン君の手を引いて反対側に歩き出した。



「勝手に居なくなったら蘭ちゃん心配するでしょ」

「にしても適当な理由こじつけ過ぎだろ」

「嘘は言ってないもん」

「じゃあ誰が子ども好きなんだよ」

「親子の再会だよ?パパだって息子が恋しいでしょ」



案内板を見て、ホテル内にあるバーに向かう。





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