劇場版&番外編

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「蘭お姉さーん!」

「俺らが並ぶの変わるぜ!」

「お願いね」

「好きだね蘭。こういう子どもじみたトコ」

「園子ちゃん!」

「◇◇さん、ガキンチョたちのお守りなの?」



交代で並んでいたら、園子が登場。

依頼主が指定したホテルでパーティがあり、それまでの暇つぶしで遊びに来ているらしい。



「蘭や◇◇さん、子どもたちもパーティに招待してあげるから先に私らだけでレッドキャッスルに行かない?」

「え!?」

「この子達もID付けてるなら放っておいても大丈夫だし」

「で、でも遊園地みたいな子どもが集まるところって誘拐とかあるかもしれないし…」

「大丈夫よ!そのためのIDだもん。特にこの子、しっかりしてるし」



さ、行こ行こ!と半ば強引に背中を押されて移動する。

◇◇が焦るが、園子は軽く流している。

チラっと哀を見ると、彼女も焦っているようだった。



しばらく移動したところで、聞き慣れた声がする。



「ほんま工藤君待ってる蘭ちゃんになった気分やわ」

「あれ?和葉ちゃん?」

「か、和葉ちゃん!?」

「蘭ちゃんやないの!◇◇さんと園子ちゃんも!」

「和葉ちゃんもこれからケーキバイキング行く?」

「私めっちゃケーキ好き!」



JK三人組が喜ぶ中、◇◇の表情が少し険しくなる。

和葉がここに居て服部が仕事ということは、恐らく彼女も人質だ。

蘭共々、和葉を園内から出してはいけない。





ーーーーー



その頃、馬車道で合流したコナンと服部。

占い師に現金輸送車襲撃の事件について話を聞き終えたところで、安室と毛利が合流する。

安室はちゃっかり警察の目を盗んで自分の車を取ってきたようだ。



「あれ?君は確か以前にポアロで…」

「お、あん時の兄ちゃんか」

「なんで大阪の色黒ボウズがここに居るんだよ!」

「アンタらと同じ理由や」



服部が服の袖を捲ると、安室と毛利の顔色が変わる。

目暮警部がいるため、詳しくここでは話せない。

毛利は、依頼人の電話をコナンから受け取った直後、電話が鳴る。



「貴様、監視してるのか!」

「「「!?」」」



探偵四人が辺りを見回すと、安室が監視カメラを見つける。

すると交差点に立っている人形が爆発のカウントダウンを始めた。

横溝はとっさに子どもを庇い、救急車で運ばれていく。

毛利は目暮に喧嘩腰の発言をすると、そのまま探偵たちを連れてその場から去った。



「蘭たちのことは目暮警部に頼んだ」

「ありがとうございます」

「それが吉と出るか凶と出るかは俺らの頭次第やろうけどな」



コナンと服部は、現金輸送車襲撃のあらましを毛利と安室に説明する。

毛利は単独で調べるという。

無茶するなという気遣いを言い残し、一人別の道へと歩いていった。

恐らく馬車道のヒントはこれで終わり。

そこへ、今度は安室に渡された携帯が鳴った。

全員が耳を澄ませる。



『安室探偵。次のヒントです』

「早くして頂けますか。時間が惜しいので」

『そう焦らず。《ユー クライ》貴方が泣くことになりますよ。愛する人を失うことがどれ程辛いか…ね』



それだけ言い残すと電話が切れた。

思わず舌打ちが出る。



「《ユー クライ》ですか…」

「アルファベットにすると《You cry》だよね…YOUって言えば」

「横浜海洋大学…横浜オーシャンユニバーシティだね?」

「Cryの意味はまだ分からへんけど、とりあえず行ってみるしかないな」

「そうですね。二人とも僕の車にどうぞ」





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