劇場版&番外編

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「本当に私までついてきて良かったんでしょうか?」

「えぇ。依頼主が、恋人や友人も連れてきて欲しいと言うものですから」



安室と◇◇は、現在"レッドキャッスルホテル"というミラクルランド前に位置するホテルを目指している。

探偵業で依頼が来たそうだ。



「そういえばそのホテル、宿泊客が10万人を突破するってテレビで見ました」

「ホー。来る前に1部屋予約しておけば良かったですね」

「お仕事ですよ安室さん…」





現地に到着すると、お城のように大きなホテルだった。

足元には紙吹雪が落ちている。



「あの…失礼ですが、私立探偵の安室透様でしょうか?」

「はい。そうですが」

「私、依頼人の秘書をしております高田と申します」



高田がホテルスタッフに車を移動させるように言うが、安室は自分で運転するという。

スタッフが案内するまま駐車場へ移動させる。



「お連れ様も、遠いところをよくお出で下さいました」

「こちらこそお招き頂きありがとうございます。でも本当に私までよろしいんですか?」

「えぇ、依頼人も喜びますのでお気になさらないで下さい」



賑やかなのが好きな方なのだろうか?と、首を傾げる。

遊園地前のホテルに滞在しているくらいだから納得だと、深くは聞かなかった。

少しして安室とスタッフが戻ってくる。



「では早速ですが、どうぞこちらへ」



案内された部屋は、本当にお城の一室のような煌びやかな内装だった。

高田が一度部屋を出ていったため、窓から外の景色を見る。



「ホテルも綺麗だし、ミラクルランドも朝なのにキラキラしてますね」

「楽しそうで何よりです」

「う…子どもみたいだと思ってるでしょ」

「そんなことありませんよ。気に入ったなら今度はプライベートで来ましょうか」



部屋の扉がノックされた。

高田が、トレイに何かを乗せて持っている。



「これをお渡しするためにお連れ様も一緒に来て頂いたんです」

「??」

「これは?」

「ミラクルランドのフリーパスIDです」

「え!?」

「安室さんが仕事をしている間、お連れ様には遊園地でたっぷりと楽しんでもらおうと思いまして」



依頼人は一体何者なのだろうかと、◇◇は苦笑いする。

腕につけるよう言われ、左腕に装着した。



「安室さんもどうぞ」

「いえ、僕は遊園地には行きませんから…」

「そんなこと仰らずに。早く仕事が終われば、彼女と一緒にお楽しみ頂けますから」



そう言われてしまうと、普段なかなか遊びにいく機会を作れない彼女のためにと思ってしまう。

安室もフリーパスを装着したのを確認すると、依頼人の準備が出来るまでもうしばらく待つように言われ、高田が退室する。



「こういうことなら蘭さんたちにも声をかければ良かったですね。一人で遊園地は退屈でしょう」

「依頼内容によっては私も同行させてください。終わってから遊びましょう?」

「そうですね」





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