神様の気まぐれ
□憧れ
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◆◆と◇◇は工藤邸に居た。
沖矢とコナンからのお誘いである。
「でもまさか◆◆お姉さんと昴さんが付き合うなんて思わなかった」
「本当おめでたいよね!」
「…◇◇もういいだろう、何回同じこと言うんだ」
「だって嬉しいんだもん」
「そんなに意外ですか?」
「まぁお姉さん達には…色々あったからね」
未だに疑惑が残ることを言っているのだろう。
そこは華麗にスルーだ。
しばらく雑談をしていると、少年探偵団の子ども達が沖矢を訪ねてきた。
「こんにちはー!あれ?コナン君!」
「用事があるって言っておいて沖矢さんの所に居たんですね!」
「自分だけカレー食わせてもらおうなんてズルいぞコナン!」
「オメーら…」
突然リビングが賑やかになる。
阿笠邸で遊ぶ予定だったが、博士に発明の依頼が入ったらしい。
急ぎで作るものらしく、哀と一緒に頑張っているため邪魔出来ないということだった。
そこで沖矢に遊んでもらおうと考えたらしい。
「ねぇねぇコナン君、あのお姉さん達は?」
「あぁ…あの人達は」
「初めまして。◯◯◇◇です」
「●●◆◆だ。皆よろしくな」
「「「はーい!」」」
「ねぇねぇお姉さん達は沖矢さんとどういう関係なのー?」
さすが探偵団イチおませな歩美。
ジュースを運んできた沖矢が口を開いた。
「◆◆さんは僕の恋人なんです」
「「「えぇー!?」」」
「彼女を通じて、お友達の◇◇さんとも知り合ったんですよ」
堂々と発表されるのもまだ気恥ずかしいもので、◆◆は◇◇と雑談を始めてしまった。
子ども達が盛り上がっていたが、しばらくすると何をして遊ぶかの相談になった。
「歩美やってみたいゲームがあるの!」
全員がキョトンとしたが、みんな歩美の提案には逆らわないだろう。
どんなゲームかを尋ねる。
「テレビでやってた『王様ゲーム』っていうの!」
◆◆と◇◇、そしてコナンはその場に崩れ落ちた。
沖矢は呑気にホォー…とその様子を見守る。
歩美は、光彦と元太にルールを説明していた。
あれよあれよという間に準備は進む。
最近の小学生とは怖いものである。
『王様だーれだ!』
「あ…オレだ」
「ちぇっ、なんだコナンかよー」
見た目は小学生といえど中身は高校生。
うんざりした様子で命令を考えている。
「んじゃ、3番が王様にジュースのおかわりをお酌」
「3番あたしだ」
可愛らしい命令にクスクス笑いながら◆◆がお酌する。
なんとなく微笑ましい空気に包まれた。
『王様だーれだ!』
「私だー!」
「歩美ちゃん良かったね。どうする?」
「えっとねー」
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