神様の気まぐれ
□プロローグ
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「おはよう◇◇」
「◆◆、おはよう」
「ここへ来てもう二週間か。慣れたか?」
「まだ実感ないかな〜」
二人は先日の出来事を思い出した。
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《◇◇ちゃんと◆◆ちゃんだね?》
「誰?」
「なんだこのイケメン…」
《オレは神様。気軽にカミ君って呼んでね》
「「軽いのはあなたの頭ですよね」」
《実は、仲良しな二人にお願いがあってね〜》
「「(無視か)」」
《別世界の東京都が、あんまりに犯罪が多くて人間が減ってきたからちょっと移動してもらおうと思って》
「「はい?」」
《見た目は子ども、頭脳は大人な彼がいる世界なんだけど》
「お兄さん頭大丈夫?」
「救急車呼んでやろうか?」
《仕事は転勤扱いで今までと同じ。住むマンションもそれぞれ用意したから》
あとでオレも行くからね〜と声が聞こえたところで二人の意識は無くなった。
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「住む場所とか諸々のご都合主義な説明だけして結局またどっか行っちゃったし」
「とりあえず米花町に来たからにはそろそろ聖地巡礼しないか?」
「そうだね!私はポアロで安室さん見たいな〜」
「あたしはスパダリ赤井さんが見たい」
「明日お休みだし散歩がてら行こっか」
「ん」
「ここが工藤邸だね」
「こんな大きい家置いて海外で仕事とか金持ち」
「阿笠邸も大きいし、この世界はお金持ちの集まりだよね」
「赤井さんは…居ないか」
「居ても沖矢さんじゃない?」
「そっちでも可」
何気ない会話をしながらその場を離れる。
長居をするのは通行人からも怪しまれるだろう。
次はポアロへ向かう。
店の大きな窓から中をチラッと見たが、混み合っている様子だ。
「安室さん居ないな」
「お休みかな?それとも奥に居るのかな?見えないね」
「人も多いし今日は帰るか」
「うん。毛利探偵事務所も見れたし、巡礼完了〜」
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