桜の鷹
□第2部
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「君がゼロとヒロの幼馴染か?」
「〇〇◇◇です。いつも2人がお世話になってます」
「世話なんかされてない」
「こら、零くん!」
「まぁゼロの世話は相変わらずオレがやってるから」
「ヒロくんのそれは想像の範囲内」
「◇◇ちゃんっていうんだーよろしく!」
「おい萩…」
「イケメンさんがいっぱいで眼福ですね〜どうぞごゆっくり」
挨拶と自己紹介もほどほどに、注文を受けて旦那さんのところへ。
お酒と料理を次々と運ぶ。
「灰皿使う方いますか?」
知ってるけど
「俺と松田ー!ありがとね◇◇ちゃん」
「ども」
「いえいえー」
うぉ、マジでタバコ似合うなー…
イケメンはタバコ吸ってても酒飲んでてもイケメンだ。
「◇◇ちゃん落ち着いて来たから仕事上がって皆さんと一緒にご飯食べたらどう?」
「おう!あとはゆっくりしていきな」
「ありがとうございます」
「◇◇、シフト終わり?」
「うん。そっちお邪魔していい?」
「あぁ」
スッと零くんがヒロくんとの間を空けてくれたので、2人の間に座った。
いただきますと言って自分で用意した賄いを食べる。
うん、うまく出来た。
零くんが私のまかないをじっと見てきたのでひょいっと口に突っ込んであげた。
満足そうな零くんかわいいな。
そんな様子をほほえましそうに見ているヒロくんと、きょとんとしている初対面の3人。
「でも良かったね陣平ちゃん。その仏頂面で◇◇ちゃんにビビられなくて」
「あ?」
「ほらそういうとこー。初対面なんだしもっと愛想良くしろって」
「松田さんは表情含めて男前ですよ。あと仏頂面なら零くんの方が上ですね」
「はっ!だとよ、ゼロ!」
「松田うるさい。おい◇◇どういう意味だ」
「いたたたたた抓らないで!まだご飯食べてんの!」
「そういうこと言うと食べ終わってから抓られるぞ」
「ヒロくんと場所交代したい」
「やだ」
ヒロくんってば「やだ」だって。可愛いすぎ。
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